初心者にもおすすめの日本酒16選|特徴や選び方、飲みやすい飲み方を解説!

初心者にもおすすめの日本酒16選飲みやすい飲み方を解説!

  • 「初めて飲む日本酒はどれが良いのかわからない」
  • 「飲みやすい日本酒の銘柄を知りたい」

日本酒の種類は豊富で種類によっても味わいは様々なため、失敗せずに選ぶのは難しいものです。この記事では日本酒選びに必要な基本的な知識をわかりやすく解説しています。初心者向けのおすすめの銘柄も紹介しているので参考にしてください。

知っておきたい日本酒の基礎知識

日本酒と一言でいっても、様々なタイプがあり、味わいも異なります。日本酒に関する基本的な知識があれば、初心者でも日本酒選びに失敗しません。まずは基本的な日本酒の知識を押さえておきましょう。初心者の方が飲みやすい日本酒の種類や選び方についてわかりやすく解説しているので、参考にしてください。

 

日本酒の種類

日本酒には主に「特定名称酒」と「普通酒」に分けられます。特定名称酒を大きく分けると「純米酒」「本醸造酒」「吟醸酒」です。この3種類は、製造時に「醸造アルコールを使用するか」と「酒米の精米歩合」によって、細かく区別されるのが特徴です。

特定名称酒の種類 醸造アルコールの有無 精米歩合
純米酒 純米酒 醸造アルコールなし
純米吟醸酒 醸造アルコールなし 60%以下
純米大吟醸酒 醸造アルコールなし 50%以下
特別純米酒 醸造アルコールなし 60%以下
または特別な製造方法
本醸造酒 本醸造酒 醸造アルコールあり 70%以下
特別本醸造酒 醸造アルコールあり 60%以下
または特別な製造方法
吟醸酒 吟醸酒 醸造アルコールあり 60%以下
大吟醸酒 醸造アルコールあり 50%以下

醸造アルコールはサトウキビを主原料にして発酵させた純度の高いアルコール。製造時に醸造アルコールを使用することで、スッキリとしたクリアな味わいになります。さらに酵母の香り成分は水よりもアルコールになじみやすい性質があるため、フルーティーで華やかな香りを引き出す効果もあるのです。

また精米歩合によっても味わいや香りに違いが生まれます。精米歩合が低いと雑味の素になるタンパク質や脂質が減るため、発酵によってフルーティーで華やかな香りのお酒に。そして味わいもスッキリとしていて飲みやすくなる特徴があります。一方で、お米の旨味を感じたい人は精米歩合の高いお酒がおすすめ。

初心者の方にも飲みやすいのは「吟醸酒」や「純米大吟醸」と呼ばれる日本酒で、スッキリとした味わいとフルーティーな香りが特徴です。

また、上記の3種類に含まれない種類の日本酒が「普通酒」と呼ばれるお酒です。普通酒はレベルの低いお酒という訳ではなく、吟醸酒と同じくらいの精米歩合にして味わいのレベルを上げている日本酒もあります。

特定名称酒で飲み比べてみた後に試してみると、新たな発見のあるお酒です。まずは特定名称酒から飲みやすい日本酒を選んでみましょう。

 

日本酒の違い

豊富な日本酒の中で違いを見分ける方法として、ラベルに記載されている情報から日本酒の特徴を捉えることもできます。違いを見分ける指標にできるのは「日本酒度」「アルコール度数」「酒米の種類」「精米歩合」です。

日本酒度

日本酒度とは「甘口」「辛口」と表現される指標。ラベルには「+4.0」や「-1.0」と表記されています。これは日本酒に含まれる糖分のことで、「+」になるほど糖分が少なくなり「辛口」と表現されるのです。

 

アルコール度数

アルコール度数とは何パーセントのアルコールが入っているかを表す指標です。日本酒に飲み慣れていない場合は、アルコール度数が低めのお酒を選ぶようにすると飲みやすいでしょう。

 

酒米の種類

日本酒に使用される酒米には様々な種類があり、種類により味わいも違ってきます。酒米の中でも、有名な6種類がこちらです。

品種 特徴
五百万石 キレのある味わい
美山錦 軽く繊細な味わい
山田錦 豊かな香り

雑味のないスッキリとした味わい

辛口でも酒米の旨みや甘みを感じやすい

雄町 旨みを強く感じられる

新酒や絞りたてでも美味しい

八反錦 香りが高い

さっぱりとした淡麗な味わい

旨みが強い

他にも酒米の種類はありますが、まずは上記の酒米の味わいや風味を確認するようにすれば、酒米の特徴がわかりやすいでしょう。

 

精米歩合

酒米は「精米歩合」によっても大きく味わいが異なります。精米歩合が低くなる=たくさん削っているということです。酒米の外側はタンパク質が多く、中心に向かって糖質が多くなるのです。

精米歩合の低い酒米は雑味の素となるタンパク質が少なくなり、スッキリと飲みやすい味わいになります。飲みやすい日本酒を探しているなら精米歩合が低いお酒の吟醸酒系を選ぶと失敗が少ないでしょう。

 

初心者におすすめする日本酒の選び方

次は、初心者でも飲みやすい日本酒の選び方をマスターしましょう。

日本酒は酒米と水、米麹、醸造アルコールから作られます。そのため、酒米や水の種類や性質、割合によっても大きく味わいや風味が変わるのです。初心者でも飲みやすい日本酒を選ぶコツをつかめば自分の好みに合わせて選べるようになります。

種類で選ぶ

日本酒の主な種類は「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」です。それぞれの味わいの違いを知って、自分の好みに合った種類の日本酒を選んでみましょう。

味わいと特徴 おすすめな人
純米酒 ・醸造アルコールを使用せず、酒米を原料にしている

・穏やかな香りと繊細な味わい

・米の旨みや香りを感じたい人

・香りが強くないものが好きな人

吟醸酒 ・しっかりめのフルーティーな香り
・味わいと香りのバランスが良い
・華やかな香りを楽しみたい人
・飲みやすくクセが少ない日本酒を探している人
本醸造酒 ・香りがやや控えめ
・スッキリとした辛口
・辛口が好きな人

・料理にペアリングして飲みたい人

上記の種類の他にも「本醸造吟醸酒」「純米吟醸酒」といった種類もあります。製造方法が工夫されて、本醸造酒や純米酒、吟醸酒の良さを引き継いでいる日本酒です。

例えば、「純米吟醸酒」と表記される日本酒は、純米酒の米の旨みや甘さを感じやすいです。そのため、吟醸酒のフルーティーな風味と、キレの良さを併せ持った日本酒が多くあります。吟醸酒の飲みやすさと純米酒の旨みを感じられるため初心者の方も美味しくいただけるでしょう。

上記3種類のなかから好きなタイプが2つ見つかったら、掛け合わせたお酒を試してみると、日本酒の世界が広がっていきますよ。

 

味わいで選ぶ

日本酒は銘柄によって味わいが大きく違います。

日本酒度が低く超甘口と表記されていても、酸味がしっかりしているお酒は味わいのバランスが良く、上品さを感じられる日本酒です。酸度が高めの酸味のあるお酒はフルーティーなため、日本酒初心者の方や女性にも人気。

気になる日本酒を見つけたらラベルに記載されている指標や味わいをチェックしてみてください。

 

産地で選ぶ

日本酒は製造されている産地によっても味わいや風味が異なります。なぜなら、原料となる水は産地によって性質が違い、気温によっても発酵度合いに違いが出るからです。

自分の好みに合った酒蔵や産地が把握できれば、銘柄選びもスムーズになります。日本で酒蔵の数が多いのは新潟県です。次いで長野県が多く、兵庫や京都も有名な産地です。

例えば、新潟県では淡麗辛口、長野県では濃醇甘口の日本酒が多く生産されています。特に新潟県は水がおいしく、米作りに適した土地のため、酒米の品質も良く、日本酒作りに向いている地域と言えます。

酒蔵によっても受け継がれている製法やこだわりがあり、味わいに違いがあるのも日本酒の醍醐味です。

 

銘柄で選ぶ

日本酒を飲み慣れていない場合は、有名な銘柄から試してみると失敗が少なく、日本酒を楽しめます。人気の銘柄で飲みやすいものは「獺祭」や「八海山」、「久保田」など。

獺祭は香りが良く甘みや旨みを感じられ、後味もスッキリとしているのが特徴です。八海山は新潟を代表する日本酒。吟醸造りの淡麗辛口なため、香りが良くスッキリとした味わいが特徴です。

久保田は初心者の方でも聞いたことがあるくらい有名な銘柄でしょう。スッキリとした飲み口の辛口淡麗です。久保田にはシリーズで6種類あり、それぞれに特徴があります。飲み比べてみて、好きな久保田を探すのもおもしろいですよ

 

値段で選ぶ

初めて日本酒にチャレンジするなら、リーズナブルな銘柄を選ぶのもおすすめです。少量で価格がお手頃なら様々な日本酒を試せて、自分の好みの味わいが分かってきます。

日本酒の味わいは銘柄によっても違うため、ラベルの表記だけではわかりにくい場合もあるのです。実際に飲んでみることで感じる味わいの良さもあります。好きな味わいや銘柄が分かってから、高価な銘柄にチャレンジすると後悔なく日本酒を楽しめるでしょう。

 

見た目で選ぶ

日本酒の中には透明感があり、クリアな見た目のお酒もあれば、少し黄みがかった重厚感のあるお酒もあります。また発泡性のある日本酒もあり、グラスに注いだ時にきめ細やかな泡が立つ姿は見た目でも楽しめる日本酒です。

お気に入りのおちょこやグラスを用意して、香りとともに見た目でも楽しんでみてください。

初心者におすすめの飲み方

銘柄の選び方が分かったら、次は飲み方のポイントを押さえておきましょう。日本酒は飲み方を工夫することで味わいに変化が生まれ、さらに美味しくいただけます

  • テイスティング
  • 温度
  • 割り材
  • 酒器

上記の3つのポイントに分けて詳しく解説していきます。

 はじめにテイスティングしてみる

自分好みの日本酒を見つけたいなら、実際に少しずつ飲んで、好みの傾向を探るのが近道です。

少量ずついろいろな銘柄が飲み比べられる居酒屋や日本酒バー、角打ちなどに行ってテイスティングしてみましょう。また「飲み比べセット」を購入すると、さまざまな銘柄を少しずつ飲めるためおすすめです。

テイスティングの際は、日本酒を口に含んだらすぐに飲みこまず、6秒ほど待ってから飲みこむのがポイントです。口の中で少し転がすと、酸味や甘み、香り、温度変化に味の膨らみなどが感じられ、その日本酒の特徴がわかりやすくなります。

温度を変えて飲む

日本酒は温度によって風味や味わいの変化を楽しめるお酒です。さらに、日本酒の銘柄によっておすすめの温度があり、冷やしすぎたり、温めすぎても風味を感じにくくなることがあるのです。

ラベルに記載されている適温を確認して、保管方法や温度管理をしてみてください。

また、日本酒の適温の表記には独特の表現がありますが、初心者が飲みやすいのは冷酒です。冷酒と一言でいっても、細かく温度帯が分かれています。

温度 呼び名 保管方法とタイミング
15℃前後 涼冷え(すずひえ) 冷蔵庫から出して10分程度待つ
5~10℃ 花冷え(はなびえ) 冷蔵庫のドアポケットで冷やしておく
5℃前後 雪冷え(ゆきひえ) 冷蔵庫でしっかり冷やしておく
5℃以下 ロック 冷蔵庫で冷やした日本酒に氷を浮かべて飲む

冷酒は日本酒独特のクセを感じにくく、後味のキレ感の後押しもしてくれます。グラスに注いでから時間が経つと温度が上がってくるため、徐々に味わいの変化を楽しめます。

 

日本酒を割って飲む

日本酒の独特のクセがどうしても気になる場合や、初めて日本酒にチャレンジする場合は、炭酸や果汁、シロップなどの割り材で割って飲むのがおすすめです。

日本酒を割るとアルコール度数が下がるため、女性でも飲みやすいでしょう。また氷を入れてロックにすると徐々に氷が溶けるので、味の変化を楽しめるのです。

また、ライムシロップで割ると「サムライロック」というカクテルになり、とても爽やかな味わいで飲みやすくなります。フルーティーな香りの吟醸酒には香りに合った果汁や炭酸で割ると、風味を活かせて美味しくいただけます。

 

酒器にこだわる

日本酒の温度や飲み方に合わせたグラスを用意すると、より日本酒を楽しめるようになります。

冷酒にはグラス、お燗にはおちょこがおすすめ。ロックならロックグラスが良いでしょう。

香りの良い日本酒を楽しみたい場合は、ワイングラスがおすすめ。注いでそのままのフレッシュな香りを楽しんだ後は、グラスを回して空気を含ませてみてください。空気に触れることで、香りがまろやかになります。味わいを楽しみたいなら広口のおちょこがおすすめ。口に含むときの味わいと香りをダイレクトに感じられて味わいを楽しめるでしょう。

銘柄の良さを引き出す酒器を探すのも日本酒の楽しみ方の一つです。

【定番】絶対にはずさない!初心者におすすめの日本酒銘柄10選

ここからは、初心者におすすめの定番銘柄をご紹介します。ポピュラーなので、名前を聞いたことがある銘柄もあるかもしれません。どれも日本酒ビギナーが飲みやすい銘柄なので、試してみてください。

旭酒造 獺祭 純米大吟醸45

種類 純米大吟醸
味わい 中口・やや淡麗
香り フルーティー
産地 山口県
合うおつまみ クリームチーズなどのコクのあるもの
おすすめの飲み方 冷酒

「獺祭」を造っている朝日酒造は純米大吟醸しか造らない珍しい酒蔵です。獺祭はシリーズで7銘柄ありますが「獺祭 純米大吟醸45」は、精米歩合を45%にまでした純米大吟醸酒。

純米大吟醸酒は高価格帯の日本酒ですが、獺祭シリーズは純米大吟醸酒の中ではリーズナブルな価格設定です。

例えば、720mlの瓶の場合、一般的な純米大吟醸酒が3,000〜4,000円の価格に対して「獺祭 純米大吟醸45」は1,800円前後です。純米大吟醸酒をはじめて飲む方にも手に取りやすいでしょう。

味わいはスッキリとしていながら、米の旨みやフルーティーな香りを楽しめるのが特徴です。米の旨みが味の濃いコクのあるおつまみとの相性が良く、冷酒で香りを楽しみながらいただいてみてください。

 

白瀧酒造 上善如水 純米吟醸

種類 純米吟醸酒
味わい 中口淡麗
香り 上品で華やかな香り
産地 新潟県
合うおつまみ ・生牡蠣のレモン添え

・春雨サラダ

おすすめの飲み方 冷酒

上善如水 純米吟醸」はまさに“水のように飲める”クセの少ないお酒です。日本酒独特のクセや後味が苦手と感じる方でもスルスルと飲めます。

純米吟醸酒なので華やかな香りがあり、サラッとした飲み心地。おつまみを用意するなら、繊細な味わいを邪魔しないさっぱりとした食材が良いです。冷酒の中でもしっかりと冷やした雪冷えやロックで美味しくいただけますよ。

 

朝日酒造 久保田 純米大吟醸

種類 純米大吟醸
味わい 淡麗辛口
香り フルーティー
産地 新潟県
合うおつまみ カルパッチョやマリネ
おすすめの飲み方 冷酒や常温がおすすめ

久保田 純米大吟醸」は酒造りが盛んな新潟の有名なお酒です。

味わいはスッキリしていますが甘みや酸味もしっかりあり、後味のキレも抜群。香りも吟醸香のフルーティーさがあります。バランスがとても良く、日本酒に初めてチャレンジする方でも飲みやすいです。

久保田シリーズのなかでも一番甘みを感じやすい純米吟醸酒なので、おつまみにはぜひ酸味のあるさっぱりしたものをセレクトしてください。

 

八海醸造 純米大吟醸 八海山

種類 純米大吟醸酒
味わい 辛口淡麗
香り 甘い吟醸香の中に爽やかな香りがある
産地 新潟県
合うおつまみ ・味の濃いおつまみ
・魚介系の乾物
おすすめの飲み方 食事に合わせて、冷酒やぬる燗も良し

八海山」は、スッキリとした味わいになる五百万石に山田錦と美山錦を組み合わせて造った日本酒です。そのため、スッキリとした味わいの中に旨みをしっかり感じられる味わいになっています。

香りも良く、上品でフルーティーな香りが穏やかにあります。料理の味を引き立ててくれるお酒なので、お料理に合わせて冷酒やぬる燗でいただくのがおすすめです。

 

三輪酒造 白川郷 純米にごり酒

種類 純米にごり酒
味わい 甘口濃醇
香り 穏やかな酸味と甘さのある香り
産地 岐阜県大垣市
合うおつまみ ・濃い味付けのもの

・焼き鳥

・漬物

おすすめの飲み方 雪冷え(5℃前後)

ロック

白川郷 純米にごり酒」の特徴は、濃厚は甘みととろみです。どぶろくの製法で造られたお酒で、酒米は一般的な酒造りの2倍の分量を使用。日本でも数少ないにごり酒の1つです。

甘みは米の甘みなので、嫌らしさもなくスッキリとした甘さです。濃厚な味わいのため、おつまみには、甘いタレがついた物や濃厚な味付けの物がおすすめ。

しっかり冷やしていただくと美味しくいただけます。

 

月桂冠 大吟醸

種類 吟醸酒
味わい 中口・やや淡麗
香り フルーティーでふくよかな香り
産地 京都
合うおつまみ ミートパイなどの味の濃いもの
おすすめの飲み方 冷酒

月桂冠 」は創業380年以上の老舗の酒蔵です。新しい技術を取り入れながら、長年の歴史や伝統を守って酒造りをしています。

月桂冠のお酒の中でも高級ランクに位置する大吟醸は、香りも味わいもシリーズの中でも1級品です。吟醸酒ならではの熟した果実のようなフルーティーな香りとともに甘みや酸味、苦みのバランスのとれた深い味わいのあるお酒。お祝いやお正月などの記念日などに濃い味付けのおつまみと一緒にいただくのがおすすめです。

一ノ蔵 ひめぜん

種類 清酒
味わい 極甘口・濃醇
香り フルーティー
産地 宮城県
合うおつまみ フルーツを使ったデザート

マリネなどの酸味のあるおつまみ

おすすめの飲み方 冷酒が一番良いが、お燗も良し

ひめぜん」は甘酸っぱい味わいで、アルコール度数は8度と日本酒の中でも低めです。特に、甘めのカクテルが好きな女性向け。オレンジジュースなどの酸味のあるジュースで割ると美味しくいただけます。

冷酒でいただくとキレ感を感じてスッキリと飲める日本酒です。甘い香りや味わいを楽しみたいならお燗もおすすめ。甘酸っぱい味わいのため、ペアリングには酸味のある食材が良いでしょう。デザート酒としても人気です。

油長酒造 風の森 露葉風507

種類 純米大吟醸
味わい 甘み・旨みが強く感じられる味わい
香り いちごやぶどうを思わせるフルーティーな香り
産地 奈良県
合うおつまみ チーズケーキなどのスイーツ
おすすめの飲み方 しっかりと冷やして

奈良県にある油長酒造は、奈良酒・鷹長・風の森の3銘柄を醸造している蔵元です。なかでも「風の森」は、現代の醸造技術を活かして酒米の種類と精米歩合による味の違いを表現している銘柄。

「露葉風507」は奈良県でのみ生産される酒米「露葉風(つゆはかぜ)」を使って造られた純米大吟醸です。甘み・旨みのバランスがよく、日本酒初心者でも飲みやすい味わいに仕上がっています。

しっかり冷やして飲んでも、ふっくらとした米の香りが存分に感じられるのも特徴です。

 

越乃寒梅 吟醸 別撰

種類 吟醸酒
味わい 軽快ですっきりとした味わい
香り さっぱりとした軽やかな香り
産地 新潟県
合うおつまみ 白身魚の刺身やあっさりとした鍋料理
おすすめの飲み方 常温・冷、またはぬる燗で

石本酒造は新潟県を代表する「越乃寒梅」の蔵元です。食前・食中・食後といつ飲んでもおいしい日本酒を醸しています。

なかでもこちらの「吟醸 別撰」は、軽やかな香り・味わいを生む酵母を使って造られた吟醸酒です。さっぱりとした香りと味わいは、日本酒初心者でも飲みやすく、白身魚やあっさりとした鍋料理と合わせるとそれぞれのおいしさが引き立ちます。

常温・冷・ぬる燗と、飲む温度によって味わいが変わる銘柄です。

 

清水清三郎商店 作 穂乃智

種類 純米酒
味わい 甘く爽やか味わい
香り ライチを思わせるフルーティーな香り
産地 三重県
合うおつまみ 照り焼きやすき焼きなど甘辛い味の料理
おすすめの飲み方 常温、または少し冷やして

三重県にある清水清三郎商店は、伊勢杜氏が酒造りを手掛ける蔵元です。「作(ざく)」のほか「鈴鹿川」という銘柄を造っています。

こちらの「作 穂乃智」は、甘く爽やかな味わいが特徴の純米酒です。フルーティーな香りと豊かな米の旨みが感じられます。しかしキレがあるので、米の旨みが強くても飲み疲れません。のどごしもスムーズで、日本酒の飲みにくさなどは感じられないのもポイントです。

冷でも燗でもおいしく飲めるので、様々な温度で日本酒を楽しんでみたい人におすすめします。

【甘口】絶対にはずさない!初心者におすすめの日本酒銘柄3選

とろっとした口あたりのフルーティーな日本酒が好きな人は、甘口の銘柄を選らんでみましょう。初心者におすすめの甘口の日本酒を紹介します。

大関 極上の甘口

種類 普通酒
味わい 濃醇甘口
香り 優しい甘めの香り
産地 兵庫県西宮市
合うおつまみ パイナップルなどの酸味のあるフルーツ
カカオ含有率の高いチョコレート
おすすめの飲み方 冷酒、常温、ぬる燗

大関の極上の甘口」はアジア国際美酒コンテストでゴールデンドラゴン賞を受賞した経歴のある日本酒です。アルコール度数は10%。普通の日本酒より甘みと酸味が強く、女性が好きな味わいです。

おすすめはデザート酒として冷酒やぬる燗でいただくと良いでしょう。

また、2022年には「全国燗酒コンテスト 特殊ぬる燗部門」で金賞を受賞しています。ぬる燗にすることでより甘みが増すため、苦みの強いチョコレートとのペアリングがおすすめです。甘みと酸味、苦みのマリアージュを楽しめるでしょう。

 

西山酒造場小鼓 路上有花 桃花

種類 純米大吟醸
味わい 甘みのあるスッキリとした味わい
香り 穏やかな上品な香り
産地 兵庫県
合うおつまみ 魚や酸味のあるトマト料理
おすすめの飲み方 冷酒や常温

西山酒造場小鼓 路上有花 桃花」兵庫北錦という地元の酒米を使用した日本酒です。

始めにほんのりと甘みを感じた後、米の旨みを感じるスッキリとしていて繊細な味わい。飲んだ後のキレ感もしっかりしていて、酸味のバランスがとても良い日本酒です。繊細な味わいのため、冷酒にして白身魚や酸味のあるトマト料理と一緒にいただくと美味しくいただけます。

甘いだけの日本酒では物足りない、酸味も感じたいという方におすすめの日本酒です。

黒龍酒造 黒龍 貴醸酒

種類 貴醸酒
味わい フルーツを思わせる甘酸っぱい味わい
香り 和梨やライチ、⽩桃を思わせるジューシーな香り
産地 福井県
合うおつまみ あん肝やゴルゴンゾーラのニョッキなど濃厚な味わいの料理
おすすめの飲み方 冷蔵庫でしっかり冷やして

「黒龍」は、福井県にある黒龍酒造で造られている日本酒です。そのなかでも、日本酒を仕込み水に使って醸された特別な銘柄がこちらの「黒龍 貴醸酒」になります。

一般的な貴醸酒は、とろりとしたテクスチャーと濃厚な甘さが特徴ですが、こちらの貴醸酒は少し軽めにして飲みやすくしているのがポイント。

熟したフルーツを思わせる甘酸っぱい味わいは、食後酒にぴったりです。

 【辛口】絶対にはずさない!初心者におすすめの日本酒銘柄3選

食事と合わせて日本酒を楽しみたい人や、さっぱりとした味わいの日本酒が好きな人は、辛口の銘柄がおすすめです。初心者でも飲みやすいものをご紹介します。

新澤醸造店 伯楽星 純米大吟醸

種類 純米大吟醸
味わい フレッシュで軽やかな味わい
香り バナナやメロンを思わせる甘い香り
産地 宮城県
合うおつまみ 魚介類全般、クリーム系の料理
おすすめの飲み方 少し冷やしてワイングラスで

宮城県にある新澤醸造店は「伯楽星」や「愛宕の松」といった銘柄を醸しています。伯楽星は、一般的な日本酒より糖度を半分程度に下げて造るため、フレッシュで軽やかな味わいが楽しめる人気の銘柄です。

こちらの純米大吟醸は甘い香りとジューシーでフレッシュな味わいが特徴で、合わせる料理を選びません。冷蔵庫で軽く冷やして、白ワイン感覚で味わえる1本です。ぜひワイングラスに注いで、香りも楽しみながら味わってみてください。

 

剣菱酒造 黒松剣菱

種類 特撰酒
味わい 米の旨みとコクが感じられる濃厚な味わい
香り ふくよかな米本来の香り
産地 兵庫県
合うおつまみ チョコレート
おすすめの飲み方 冷、常温、燗

1505年に伊丹で創業し、今は灘で酒造りを続ける剣菱酒造の特撰酒です。特定名称酒ではありませんが、そのおいしさから地元の人の間で長きにわたり愛され続けています。

口に含んだ瞬間、濃厚な米の香りが口いっぱいに広がる一方で、余韻がいつまでも残らずスパッと切れるため、飲み疲れません。チョコレートのように濃厚なおつまみと合わせても負けない、力強さもあります。

気取らない普段の晩酌でおいしく飲める日本酒を探している人におすすめします。

 

佐浦酒造 純米吟醸 浦霞禅

種類 純米吟醸
味わい バランスがよくさっぱりとした味わい
香り 穏やかなやさしい香り
産地 宮城県
合うおつまみ 笹かまぼこや生カキなど
おすすめの飲み方 冷、常温、ぬる燗(10~40度程度が飲み頃温度)

佐浦酒造は宮城県塩釜市にある老舗の蔵元です。浦霞にはバリエーションが多く、なかでも「純米吟醸 浦霞禅」は1973年の発売から多くの人に愛飲されているロングセラー銘柄です。

ほどよい香りとフレッシュでふくよかな味わいは、食事をしながら楽しむのに最適。

冷やしても、ぬる燗にしてもおいしく飲めるので、カジュアルに楽しめる純米吟醸酒を探している人におすすめします。

「美味しい日本酒」で日本酒についてもっと詳しく知ろう

日本酒は種類が豊富で、自分の好みにあう日本酒を探すのは大変です。しかし、日本酒の種類や特徴を知っておくことで味わいを想像しやすくなり、銘柄選びもラクになります。日本酒の原材料は酒米や水・麹米・醸造アルコールとシンプルです。そのため、素材の産地や酒蔵の特徴がそのまま味わいにつながります。

また、温度や選択する酒器によっても香りや味わいが変化し、見た目や味覚でも楽しめるのです。

さらに日本酒は、ペアリングする食材や料理によっても様々なマリアージュを楽しめる深い世界です。最近では日本酒を使ったカクテルも考案されており、楽しみ方は無限に広がります。

この記事を参考にして、日本酒の種類や初心者におすすめの銘柄を確認したら、実際に試してみましょう。

日本酒の奥深さを知れる情報を「美味しい日本酒」では紹介しています。豊富な日本酒の中から厳選した銘柄や情報を掲載しているので、ぜひ参考にしてください。

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