新潟県といえば、いわずと知れた日本酒王国。ミネラル分が少ない超軟水を仕込み水として使用することで、新潟県の日本酒はスッキリと辛口のものが多く「淡麗辛口」と呼ばれています。
日本酒に明るくない方でも、お近くのスーパーやコンビニで「八海山」や「久保田」などの日本酒を見かけたことがあるのではないでしょうか。新潟県の日本酒は、日本全国にその名を轟かせるほど魅力あふれる日本酒なんですよ。
そこで今回は、今知っておきたい新潟県のおすすめ日本酒を15本ご紹介します。上記でご紹介した銘柄はもちろんのこと、生産量が兵庫・京都に次ぐ3位であり日本有数の米どころでもある新潟県には、好みや気分、様々なお料理にピッタリな日本酒が豊富に揃っています。
ぜひ参考にして、新潟県の日本酒を楽しんでみてくださいね!
Contents
新潟の日本酒の特徴
酒の一大産地と言われる新潟県内にはおよそ90を超える蔵があり、その数は全国第一位。これまで新潟県の日本酒造りを支えてきたのは、ミネラルが少ない超軟水の仕込み水です。
新潟県は豪雪地帯としても知られ、降り積もった雪は時間をかけて雪解け水に変化します。この雪解け水を仕込み水として使用することで、スッキリとキレのある淡麗辛口の日本酒が完成するのです。
あっさりとした新潟県の日本酒は、食事との相性が抜群で、食中酒として楽しむのも◎。口の中をスッキリとクリアにしてくれるものから食事の味わいを引き立ててくれるものまで、幅広く展開しています。新潟県の日本酒を味わうのならば、ぜひ食事と一緒にどうぞ。
日本酒の選び方のポイント
新潟県は北東から南西へ細長い領域を持ち合わせており、それぞれの地域で違った個性のある日本酒を楽しめます。新潟の日本酒を選ぶ際には、以下の4つの地域を参考にしてみてください。
・中越地方
中越地方は、これからご紹介する4つの地域の中で一番蔵の数が多く、さらに杜氏の数も多いので、日本酒好きの方なら絶対に外せない場所。多くの優秀な杜氏が日本酒造りに携わっているため、丹波・南部と並ぶ日本三大杜氏の里といわれるほどです。
歴史のある蔵元が多く存在し、世界的に有名な「八海山」や「久保田」は、中越地方で誕生しました。中越地方の日本酒は、初めて日本酒に触れるという方やおいしい日本酒が飲みたい、という方におすすめです。
・上越地方
上越地方は、山と海に囲まれた自然豊かな豪雪地帯です。新潟県の中では珍しい硬水の水が湧き出ており、日本酒造りに生かされています。
新潟の酒の特徴である淡麗辛口、というよりもお米の甘みを感じやすい酒が多く誕生しているのが上越地方。お米のまろやかさを楽しみたい方はこちら。
・下越地方
平野が広がっており、お米の生産が盛んな下越地方。中心部には阿賀野川が流れており、まさに酒造りにはもってこいの地域です。
下越地方の酒は、軽い飲み口が特徴。料理と一緒に味わえる日本酒が多い印象です。一方で、お米の旨味を凝縮した日本酒を手がける蔵元もあり、さまざまなタイプの日本酒を味わうなら、下越地方のものがおすすめです。
・佐渡地方
海と山に囲まれる佐渡地方では、伝統的な製法である「山廃仕込み」を用いた日本酒やシュワシュワと弾ける炭酸が魅力の「スパークリング清酒」など、個性的な日本酒が多く誕生しています。
ちょっと変わった日本酒が味わいたいときは、ぜひ佐渡地方の日本酒を。
新潟の日本酒おすすめ3選【甘口】
「淡麗辛口」が多く誕生する新潟県では珍しい、甘口の日本酒を3本ピックアップしました。初めて日本酒に触れる方にはぴったりです。
青木酒造 「鶴齢 純米吟醸」
種類 | 純米吟醸 |
味わい | スッキリ柔らか |
香り | ふくよか |
酒米 | 越淡麗 |
おすすめ用途 | 自分用、女子会 |
合うおつまみ | 冷奴、枝豆 |
おすすめの飲み方 | 冷やして、熱燗で |
1717年に創業以来、300年以上にわたり新潟県の日本酒造りを牽引してきた青木酒造では、酒本来の旨味を残した「淡麗旨口」の日本酒造りに取り組んでいます。地元・魚沼の食文化に寄り添った味わいを特徴とし、キレがありながらも米の旨味をしっかりと引き出した日本酒を多く手がけています。
「鶴齢 純米吟醸」は、お米の優しい甘みがスッと広がる一本。スッキリとしたキレは柔らかく、膨らみのある味わいを楽しめる日本酒です。
菊水酒造 「にごり酒 五郎八」
種類 | にごり酒 |
味わい | お米のコクと旨味 |
香り | 柔らかなお米の風味 |
酒米 | 新潟県産米 |
おすすめ用途 | 自分用、女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | 生牡蠣、鍋 |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
1881年創業の菊水酒造では、毎日の食卓に寄り添う酒・食品を多く手がけ、手軽に購入できる日本酒「ふなぐち 菊水 一番搾り」やリキュール、甘酒、味噌、など幅広く商品を展開しています。
今回ご紹介する「にごり酒 五郎八」は、秋と冬だけの限定商品。甘酒のように粒々としたお米が印象的で、お米の濃厚なコクと旨味が広がります。食事をしながら味わうのもおすすめ。
白滝酒造 「上善如水 スパークリング」
種類 | スパークリング清酒 |
味わい | スッキリ |
香り | 華やか |
酒米 | 米(国産)、米麹(国産米) |
おすすめ用途 | 自分用、女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | シーザーサラダ、チキン南蛮、サラミソーセージ、ジンギスカン |
おすすめの飲み方 | キンキンに冷やして |
白滝酒造が手がける日本酒には、およそ50年の年月をかけて清冽な地下水となった軟水を仕込み水に使用しています。
柔らかで透き通った水を使用して誕生した「上善如水 スパークリング」は、口に含んだ瞬間シュワシュワと弾ける炭酸が魅力。スッキリとしていて、だけどしっかりお米の旨味を感じるスパークリング清酒です。シックで落ち着いた印象のラベルで、プレゼントにもおすすめ。
新潟の日本酒おすすめ5選!【辛口】
新潟県の大本命は、もちろん「辛口」の日本酒です。「淡麗辛口」の味わいが特徴の日本酒を5本選んでみました。お好みの日本酒を見つけてみてくださいね。
八海醸造 「純米大吟醸 八海山」
種類 | 純米大吟醸 |
味わい | 透明感のある上品な甘さ |
香り | お米の甘み |
酒米 | 山田錦 / 五百万石 / 美山錦 |
おすすめ用途 | 女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | 天ぷら、お刺身 |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
今や世界的に有名となった新潟県を代表する酒造メーカー・八海醸造は、1922年創業という比較的新しい蔵元です。日本酒をあまり知らない方でも、「八海山」という日本酒をご存じの方は多いでしょう。
「純米大吟醸 八海山」は、これまで八海醸造が手がけてきた日本酒の中でも、ちょっと高級なお酒。「少し特別な日に愉しめる、少し高級な日本酒」として、誕生しました。
もちろん、食中酒としても大活躍。ご家族や友人と集まるような、ちょっと特別なときにおすすめです。
諸橋酒造 「越乃景虎 超辛口 本醸造」
種類 | 本醸造 |
味わい | スッキリシャープ |
香り | 爽やか |
酒米 | 五百万石 / ゆきの精 |
おすすめ用途 | 自分用、女子会 |
合うおつまみ | 天ぷら、牡蠣、ローストビーフ |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
1847年、新潟のほぼ中央に誕生した諸橋酒造は、全国名水百選に選ばれた「杜々の森」の湧水と蔵にある井戸水を仕込み水と使用した「辛口でありながらも辛口じゃない」味わいの日本酒を製造しています。
「越乃景虎 超辛口 本醸造」は、日本酒度+12度という超辛口の日本酒です。実際には、仕込み水の柔らかさが口に広がり、後味はスッキリとシャープ。鼻に抜ける風味は爽やかで、「辛口でありながら辛口じゃない」を体現している日本酒です。
麒麟山酒造 「麒麟山 超辛口」
種類 | 普通酒 |
味わい | スッキリ / キレ |
香り | お米の旨味 |
酒米 | たかね錦、こしいぶき |
おすすめ用途 | 自分用 |
合うおつまみ | 塩辛、冷奴 |
おすすめの飲み方 | 冷やして、ぬる燗、熱燗で |
1843年創業の麒麟山酒造は、新潟を代表する「淡麗辛口」をしっかりと表現する蔵元です。「酒とは辛いもの」をこよなく愛した現社長の祖父、五代目齋藤徳男氏の思いをしっかりと受け継ぎ、新潟県にしかできない酒造りを行います。
「麒麟山 超辛口」は、スッキリとしてキレが抜群の一本。口に含むとお米の甘みが徐々に膨らみ、鼻にスッと抜けるころにはキレの良い辛口へと変化します。料理の味わいを引き立ててくれるので、食中酒としてもおすすめです。
吉乃川酒造 「厳選辛口 吉乃川」
種類 | 普通酒 |
味わい | スッキリとした旨味 |
香り | キレがあり綺麗 |
酒米 | 新潟県産米 |
おすすめ用途 | 自分用 |
合うおつまみ | 天ぷら、すき焼き |
おすすめの飲み方 | 冷やして、ぬる燗、熱燗で |
越後地方を支配した武将・上杉謙信が活躍した時代、1548年に創業した吉乃川酒造は、当時からの伝統を守りながら新しい酒へのチャレンジに取り組んでいる蔵元です。
「厳選辛口 吉乃川」は、新潟県産米を100%使用した辛口の一本。スッキリと綺麗な口当たりが特徴で、お米の甘みが優しく寄り添います。
石本酒造 「越乃寒梅 白ラベル」
種類 | 普通酒 |
味わい | スッキリとした旨味 |
香り | ふくよか |
酒米 | 五百万石 他 |
おすすめ用途 | 自分用 |
合うおつまみ | 煮物、焼き魚、サラダ |
おすすめの飲み方 | 冷やして、ぬる燗、熱燗で |
1907年創業の石本酒造が目指すのは、「あー、旨かった」という言葉が生み出されるような日本酒。ちょっとしたときに飲めて、米本来の旨味を感じる酒を目標としています。
『農作業に励む亀田の人々に喜んでもらえる酒を造る。』という強い思いのもと、代表銘柄である「越乃寒梅」が誕生しました。今回ご紹介する「越乃寒梅 白ラベル」は、毎日の食卓にそっと寄り添う定番種。料理の邪魔をせず、食中酒として楽しめる一杯です。
新潟の日本酒おすすめ3選!【フルーティー】
新潟県では、あまり馴染みのない華やかでフルーティーな日本酒を今回は3本ピックアップしました。キレのある後味と華やかなお米の香りを楽しむなら、ぜひ。
朝日酒造 「久保田 純米大吟醸」
種類 | 純米大吟醸 |
味わい | キレのある旨味 |
香り | 華やかでシャープ |
酒米 | 五百万石 |
おすすめ用途 | 自分用、女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | 牛肉のタルタル、シーフードとグレープフルーツのカルパッチョ、サーモンのマリネ、フルーツケーキ |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
日本を代表する日本酒の一つ「久保田」を手がけるのは、1830年創業の朝日酒造。新潟県長岡市で200年以上にわたり、品質を大事にした日本酒造りを行ってきました。
中でも「久保田 純米大吟醸」は、ロングセラー商品。2020年にはデザインと味わいをブラッシュアップし、これからの世界を見据えた販売を開始しました。
お米の持つ香り、甘み、キレを融合させた本商品は、上質な日本酒をカジュアルに楽しんでもらいたいという想いが込められています。
越後鶴亀 「ワイン酵母仕込み 純米吟醸」
種類 | 純米吟醸 |
味わい | 甘い酸味 |
香り | 華やか |
酒米 | 山田錦 / 五百万石 / こしいぶき |
おすすめ用途 | 自分用、女子会 |
合うおつまみ | チーズ、クラッカー、ナッツ |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
新潟県新潟市で酒を醸すのは、1890年創業の越後鶴亀。可愛らしいパッケージをまとった日本酒やワイン酵母を使用した日本酒造りなど、積極的に新しい日本酒の形を模索する蔵元です。
「ワイン酵母仕込み 純米吟醸」は、あまり日本酒を飲んだことがない方にもおすすめの商品。ワイン酵母を使用した白ワインのような華やかさが口の中でスッと溶け込み、日本酒らしさを感じさせません。2019年には、ワイングラスで飲みたい日本酒アワードで最高金賞を受賞しました。
朝日酒造 「香里音(かりね)」
種類 | 純米酒 |
味わい | ジューシー |
香り | 華やかで甘酸っぱい |
酒米 | 新潟県産米 |
おすすめ用途 | 自分用、女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | 冷やしトマト、サラダ、エビチリ |
おすすめの飲み方 | 冷やして、常温で |
世界的に有名な銘柄「久保田」を販売する朝日酒造では、可愛らしいパッケージを身に纏った「香里音」という日本酒も手がけています。
お花のブーケをイメージした香りと華やかでジューシーな味わいは、日本酒が苦手な方でも手に取りやすい一本。冷やすと甘酸っぱさが花開き、温度によって表情がコロコロと変化する魅力的な日本酒です。女子会におすすめ。
新潟の日本酒おすすめ4選!【高級】
世界的にみても有名な新潟のお酒は、もちろんプレゼント用としても◎。
せっかくなら、いつもお世話になっている方においしい日本酒をプレゼントしてみては?
八海醸造 「純米大吟醸 八海山 雪室貯蔵三年」
種類 | 純米大吟醸 |
味わい | まろやか |
香り | フルーティー |
酒米 | ゆきの精 / 五百万石 |
おすすめ用途 | 女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | 煮魚、大根の煮物、ローストビーフ |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
雪のように真っ白なラベルが施された「米大吟醸 八海山 雪室貯蔵三年」は大切なあの人へのプレゼントにピッタリ。魚沼の地に古くから伝わる伝統的な食糧貯蔵庫「雪室」で3年間熟成させ、まろやかな味わいに仕上げました。
ライトな口当たりで、ほのかに感じるのはフルーティーな果実香。日本酒をあまり飲んだこ
とがない方でも、飲みやすい一本です。
朝日酒造 「久保田 雪峰」
種類 | 純米大吟醸 |
味わい | 程よい酸味 |
香り | お米の旨味 |
酒米 | 五百万石 他 |
おすすめ用途 | 女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | バーベキュー |
おすすめの飲み方 | 冷やして、熱燗で |
有名アウトドアメーカー「スノーピーク」とのコラボで誕生した「久保田 雪峰」には、アウトドアでも日本酒を楽しんでもらいたいという想いが込められています。
味わいは、味の濃い個性的な料理に負けないようにお米の芳醇さを感じさせる山廃仕込み。料理との調和が取れた優しい味わいに仕上げました。友人や家族とのアウトドアには、ぜひこちらの1本を。
〆張鶴酒造 「〆張鶴 純」
種類 | 純米吟醸 |
味わい | まろやか |
香り | 優雅な香り |
酒米 | 五百万石 |
おすすめ用途 | 女子会、プレゼント用 |
合うおつまみ | 冷奴、すき焼き、エビチリ |
おすすめの飲み方 | 冷やして、ぬる燗で |
蔵を構える新潟県村上市は、良質な酒造適合米を多く産出する米どころ。〆張鶴酒造は、1819年にこの地に創業して以来、良質な酒造適合米と敷地内の清冽な井戸水を仕込み水として使用し、日本酒造りに取り組んできました。
おすすめは「〆張鶴 純」。地元・新潟の人々が愛してやまない純米吟醸酒です。上品な香りとお米のまろやかな味わい、スッキリとキレのある後味が特徴で、飲み飽きしないのが「〆張鶴 純」の魅力。添加物などを一切使用せず、お米本来のふくよかな旨味を感じられます。箱に入っているので、プレゼントにもおすすめ。
今代司酒造 「錦鯉-NISHIKIGOI」
種類 | 非公開 |
味わい | 清らか |
香り | 白桃のような香り |
酒米 | 米、米麹 |
おすすめ用途 | プレゼント用 |
合うおつまみ | 天ぷら、お刺身、すき焼き |
おすすめの飲み方 | 冷やして |
新潟県新潟市で1767年から日本酒造りに取り組む今代司酒造は、「酒造りを見直したい」という思いで、新潟県内では初めて醸造アルコールなどを一切使用しない全量純米仕込みに切り替えました。全ての工程が全集中の真剣勝負。少しの気の緩みで日本酒の香りや味わいが変化してしまうため、お米の個性を大切にしながら酒造りを行っています。
中でも「錦鯉-NISHIKIGOI」は、ボトル自体が錦鯉を表現しており、目を引く一本。飾っても楽しめる日本酒として、プレゼントにもおすすめです。
米どころ新潟の日本酒は不動の人気!
新潟のお酒は、どれもスペックが高く選ぶのにも一苦労。魅力的な日本酒ばかりで、全て飲みたくなってしまいますよね。
まずは、今回ご紹介した日本酒の中から気になったものを手にとってみてください。「淡麗辛口」の新潟らしい味わいは、食事との相性も抜群!ぜひ食中酒としても、味わってみてくださいね!
コメントを残す