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「大吟醸酒」とは|吟醸酒との違いやおすすめの大吟醸酒を紹介!
最近日本酒を飲み始めた方や、ギフトで日本酒を選ぼうとしている方の中には、「大吟醸酒と他の日本酒の違いがわからない」と疑問に思う方もいるかもしれません。
大吟醸酒は日本酒の中でも高級ランクに位置するお酒のため、選ぶ時には失敗したくないものです。
本記事では大吟醸酒の特徴や他の日本酒との違い、おすすめの選び方について紹介しています。
また、購入しても後悔しない有名な大吟醸酒も多数紹介していますので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
併せて読みたい!
日本酒の種類とは「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」の違いを解説!
Contents
『大吟醸酒』とは
『大吟醸酒』とは、精米歩合が50%以下の米を吟醸造りで造った日本酒のことです。
下記の条件に当てはまるのが『大吟醸酒』といえます。
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吟醸造りとは、米をじっくりと低温で発酵させる方法のことをいいます。
よく選び抜かれた材料を使い、手作業で造られることが多いです。
そのため『大吟醸酒』は手も暇もよくかけて造られた日本酒であるといえるでしょう。
精米歩合が50%以下であるため、米が半分以上磨かれている(削られている)ことになります。
米の外側には、米のタンパク質や脂質、ミネラル成分などが含まれていますが、日本酒の旨味のもとにもなり余計な雑味にもなるのが米の成分です。
タンパク質や脂質、ミネラルが他の日本酒よりも磨かれている(削られている)『大吟醸酒』は米の余計な雑味がないすっきりとしたクリアな味わいをもった日本酒です。
また『大吟醸酒』はフルーティーな香りを持つことで知られています。
日本酒のフルーティーな香りを抑制してしまうのが米の脂質成分です。
しかし『大吟醸酒』は米がよく磨かれている(削られている)ため、米の脂質成分に邪魔されることなくフルーティーな香りを生成することができるのです。
『大吟醸酒』はフルーティーな香りを持つすっきりとした味わいの日本酒であるといえます。
よくある質問|『吟醸酒』と『大吟醸酒』の違いとは
純米酒と吟醸酒、本醸造酒の違い
純米酒と吟醸酒、本醸造酒は『特定名称酒』です。
『特定名称酒』とは日本酒の基本原料である「米・米こうじ」に醸造アルコール添加の割合が10%以下で造られた日本酒のことで、8種類あります。
『特定名称酒』
吟醸酒 | 純米酒 | 本醸造酒 |
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『吟醸酒』は吟醸造りで造られた日本酒、『純米酒』には醸造アルコールが添加されていません
『本醸造酒』は、精米歩合が70%以下の米に醸造アルコールを添加して造った日本酒のことです。
吟醸酒と大吟醸酒の違い
『吟醸酒』と『大吟醸酒』の違いは、「精米歩合の違い」です。
『吟醸酒』と『大吟醸酒』は米を低温でじっくり発酵させる吟醸造りで造られている日本酒です。
また『吟醸酒』と『大吟醸酒』にはともに醸造アルコールが添加されています。
しかし精米歩合が違います。
精米歩合とは「玄米を精米しどのくらい米が残ったか」を割合にしたものです。
例えば、精米歩合70%は外側を30%磨いて(削って)米が70%残った状態であることを意味します。
『吟醸酒』の精米歩合が60%以下であるのに対して『大吟醸酒』は精米歩合が50%以下です。
『大吟醸酒』の精米歩合が50%以下ということは、米の半分が磨かれている(削られている)ということです。
つまり、『大吟醸酒』は『吟醸酒』よりも米が磨かれている日本酒だということになります。
『大吟醸酒』と『吟醸酒』の違いをまとめると下記のようになります。
『特定名称酒』の種類 | 『大吟醸酒』 | 『吟醸酒』 |
造る方法 | 吟醸造り | 吟醸造り |
精米歩合 | 50%以下 | 60%以下 |
醸造アルコール | 10%以下 | 10%以下 |
吟醸造りで造られた日本酒はフルーティな香りでクリアな味になるといわれています。
『吟醸酒』も『大吟醸酒』もクリアな味ですが、『大吟醸酒』がよりクリアでさっぱりした味です。
『大吟醸酒』は『吟醸酒』よりも米が磨かれている(削られている)ので、雑味がないぶんクリアな味になるのです。
『大吟醸酒』の香りや味わいの特徴
『大吟醸酒』はすっきりしたクリアな味わいとフルーティーな香りで知られています。
『大吟醸酒』は吟醸造りという低温でじっくりと醸造する造り方で造られます。
低温でじっくり発酵する過程で酵母が生成する「吟醸香」と呼ばれる香りが『大吟醸酒』のフルーティーな香りのもとです。
『大吟醸酒』は精米歩合が低いので米のタンパク質成分も少なくなっています。
酵母はタンパク質を栄養にしているのでタンパク質成分が少ないとストレスを受け「エステル」を生成します。
「エステル」は『大吟醸酒』の「吟醸香」のもとでフルーツや花の香りに例えられます。
『大吟醸酒』の香りは「リンゴ」や「パイナップル」のような爽やかな香り、「メロン」や「バナナ」のような甘い香りです。
『大吟醸酒』のすっきりした味わいはよく「きれいな酒だ」といわれます。
やや甘口ですが後味はさっぱりしています。
『大吟醸酒』は旨味成分であるアミノ酸度が低いためさっぱりとした味わいになりやすいです。
アミノ酸は米に含まれているタンパク質が分解されるときに発生します。
タンパク質は米の表面に多く含まれているため、精米歩合が50%以下の『大吟醸酒』はタンパク質量が多くありません。
タンパク質量がすくないため、アミノ酸を多く発生させることができないのです。
結果、アミノ酸度が低くなりさっぱりとした味わいになります。
精米歩合が50%以下で米の濃い旨味がそれほど感じられません。
日本酒特有のクセがなく、日本酒が初めての人や女性にも飲みやすいでしょう。
さっぱりとしてクリアな味わいの『大吟醸酒』はワインのような香りを楽しむことができることから、海外でも人気のある日本酒です。
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」を受賞する『大吟醸酒』もたくさんあります。
『大吟醸酒』のおすすめの飲み方
温度の変化で楽しむ
大吟醸酒のおすすめの飲み方には、温度を変えて味わいの変化を楽しむ方法があります。日本酒は冷酒にすると香りを感じやすくなり、温度を上げていくと甘みや旨み、酸味や苦みを感じやすくなり、味わいの変化を楽しめるのです。
大吟醸酒は繊細な香りや味わいが特徴です。そのため10℃前後の冷酒がおすすめ。冷蔵庫のドアポケットで冷やしておくと10℃前後になります。
また、大吟醸酒の中でも「熟成タイプ」と呼ばれるお酒は常温やぬる燗がおすすめです。熟成タイプは温度を上げても香りが飛びにくく、口当たりがまろやかになります。
大吟醸酒の種類は豊富にあるため、銘柄や好みによってもおすすめの温度は異なります。ぜひ気になる銘柄を見つけたら、さまざまな温度でお試しください。
料理とともに楽しむ
大吟醸酒の楽しみ方には、さまざまな料理とのペアリングも挙げられます。
大吟醸酒には、白ワインに合う料理やおつまみが合います。例えば、生ハムを使用したサラダや、カルパッチョ、白身魚のお刺身など。大吟醸酒の特徴であるフルーティーな香りや繊細な味わいを邪魔せず、料理を一緒に楽しむことができます。
また、大吟醸酒のフルーティーな香りを活かしたいならハーブを追加してみてください。和食ならシソやわさびなどが良いでしょう。洋食ならバジルやパクチーがおすすめです。
少しコクが欲しい場合は、クリームチーズやモツァレラチーズを追加しても大吟醸と合うので、ぜひ試してみてください。
酒器に合わせて楽しむ
自分のお気に入りの酒器に合わせて、お酒選びを楽しむのもおもしろいでしょう。
日本酒に使える酒器には磁器やガラス、金属製のものなど、種類や形が豊富にあります。大吟醸酒は香りを楽しみたいお酒。広口のワイングラスなら香りはもちろん、甘みや酸味なども感じやすくなるためおすすめです。
熟成タイプの大吟醸は、色味がやや琥珀色に近いものがあるので、透明なガラス製の酒器や白い陶器や磁器のお猪口などを用意すると色合いも楽しめるでしょう。
人気のおすすめ大吟醸酒ランキング
日本各地で日本酒の『大吟醸酒』が造られています。
蔵の数は1500以上もあり、同じお米でも違う味に仕上がります。
全く同じ『大吟醸酒』はありません。
数ある日本酒の中から当サイトが厳選しておすすめする5つの『大吟醸酒』を紹介します。ぜひ飲み比べてあなたのお気に入りの『大吟醸酒』を見つけてください。
黒龍酒造 龍
味わい | すっきりまろやか |
香り | リンゴのようなフルーティな香り |
酒米 | ⼭⽥錦 |
おすすめ用途 | 自分用、プレゼント |
合うおつまみ | キノコ料理、レバー、あん肝 |
おすすめの飲み方 | 5~10度に冷やして、常温 |
『黒龍 大吟醸 龍』は、日本酒好きなら誰でも知っているというくらい有名な日本酒です。
黒龍酒造は福井県にある蔵元で1804年江戸時代の後期に創業されました。
7代目の蔵元がワインに興味を持ち、ワインの熟成方法をとりいれて造られたのが『黒龍 大吟醸 龍』です。大吟醸が一般に流通したのは『黒龍 大吟醸 龍』が初めてとなります。
ワインのように果実の香りを持ち、まろやかで大吟醸らしいすっきりとした味わいが特徴です。
中埜酒造 超特撰國盛
味わい | まろやか |
香り | 華やかなフルーティーな香り |
酒米 | 山田錦 |
おすすめ用途 | 自分用、プレゼント |
合うおつまみ | 野菜の天ぷら 出汁たまご |
おすすめの飲み方 | 5~10度に冷やして、常温 |
中埜酒造は愛知県にある酒蔵です。
1844年に創業されました。
古い酒蔵を利用した酒の文化館では日本酒の知識や歴史、日本酒ができるまでの過程などが展示されています。
『超特撰國盛』は常温で飲むよりも冷やして飲んだ方がとろみを良く感じることができます。
華やかな香りを持ち、辛みがあまり感じられないので飲みやすい日本酒です。
北鹿 北秋田
味わい | やわらか |
香り | 華やかなフルーティーな香り |
酒米 | 山田錦 |
おすすめ用途 | 自分用 |
合うおつまみ | 刺身(白身魚)、豆腐 |
おすすめの飲み方 | 冷やして、常温、ぬる燗 |
『北鹿 北秋田』は秋田県で造られた日本酒です。
兵庫県産の「山田錦」と秋田県の天然水で造ります。
コンビニやスーパーで気軽にかえる『大吟醸』として多くの人に人気があります。
冷やすと爽やかさが際立ちとても飲みやすくなります。
常温ではやわらかさを、ぬる燗ではまろやかさと甘味が出てくるのを感じることができるでしょう。
冷やして常温で、冬はぬる燗にして様々な温度で楽しむことができる日本酒です。
京姫酒造 匠
味わい | さっぱり爽やか |
香り | 甘いフルーティな香り |
酒米 | 山田錦 |
おすすめ用途 | 自分用、女性用 |
合うおつまみ | チーズ、刺身、ベーコン |
おすすめの飲み方 | 冷やして、常温 |
『京姫酒造 匠』は京都市伏見にある京姫酒造で造られている日本酒です。
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で何度も金賞を受賞しており、ワイングラスで飲んでみることをおすすめします。
ワイングラスで飲むと白ワインのようにも感じられ、女性や日本酒の初心者にも飲みやすい大吟醸酒です。ふわっとした甘い香りから始まり口当たりは柔らかく甘味や酸味、ほんのり苦みも感じることができます。
料理に合わせやすいので食中酒としてもおすすめです。
小西酒造 白雪 ひやしぼり
味わい | すっきり |
香り | メロンのようなフルーティな香り |
酒米 | 山田錦 |
おすすめ用途 | 自分用、女性用 |
合うおつまみ | ローストビーフ、カルパッチョ |
おすすめの飲み方 | 冷やして、少し冷やして |
清酒が初めて造られた兵庫県伊丹市にある小西酒造で造られている日本酒です。
『白雪 ひやしぼり』は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2015年と2020年に金賞を取っています。
キレがあり、メロンや洋ナシのようなフルーティな香りの大吟醸酒です。
まろやかでほんのり甘味がありますが、クセがないので飲みやすいでしょう。
出羽桜酒造 出羽桜 雪漫々
「出羽桜 雪漫々」は5年間じっくりと低温熟成された特別な大吟醸酒です。
出羽桜 雪漫々は香りが自慢のお酒なので、10〜15℃の冷酒がおすすめです。酒器にお酒を注いだら、口に含む前にフルーティーで上品な香りをお楽しみください。
原料米は精米歩合35%まで磨かれた山田錦。飲み口は非常にまろやかで、米の甘みや濃厚な旨みを感じられます。
日本酒好きな方にもおすすめですが、アルコールが苦手な方にも飲みやすい1本です。
八海醸造 八海山
八海醸造は吟醸酒系の高級酒を中心に製造している酒蔵。少し良いお酒を飲みたいと思ったときにおすすめです。
「八海山」は原料米に山田錦と五百万石を使用し、仕込み水には八海山の雪解け水を利用しているため、味わいには柔らかさがあり、クリアな旨みや甘みを感じます。
お料理の引き立て役にもぴったりのお酒です。ぜひ、白身魚のお刺身やチーズを使ったお料理と一緒に召し上がってください。
北雪酒造 北雪
北雪酒造は昔ながらの伝統を守りながら、より美味しい日本酒造りに挑戦し続けている酒蔵です。
「北雪」は山田錦を精米歩合35%まで磨き、長期低温醗酵によって完成した大吟醸酒。豊かで上品な香りと繊細な味わいが楽しめます。白ワインが好きな方にもおすすめできる1本です。
食中酒としていただくなら、料理にはチーズを使ったお料理や白身魚のムニエルなどがおすすめ。味わいを引き立て、より美味しくいただけます。
賀茂鶴酒造 賀茂鶴 大吟醸 双鶴
賀茂鶴酒造は広島にある酒蔵。「甘からず、辛からず、ピンとしていて、旨口でサエがある酒」が、賀茂鶴の酒造りの原点です。
「大吟醸 双鶴」は山田錦を精米歩合32%まで磨き上げて醸した大吟醸酒。2016年に国賓にふるまわれたお酒として有名になりました。
果実のような香りと深みのある味わいとスッキリとした喉ごしが特徴の大吟醸酒。特別な方とのお食事や贈り物用にもおすすめです。
宮尾酒造 〆張鶴 大吟醸 金ラベル
宮尾酒造は、江戸時代から続く老舗の酒蔵です。仕込み水は三面川の伏流水を使用。軟水のため、まろやかで優しい甘みのお酒になります。
「〆張鶴 大吟醸 金ラベル」は爽やかな果実の香りと、ふくよかな味わいやキレ感が特徴のお酒です。おすすめの飲み方は冷酒。天ぷらと一緒にいただくと、脂のしつこさを感じずに美味しくいただけます。
金ラベルは数量が少なく、手に入りにくいといわれている銘柄の1つです。見つけたら早めの購入を検討ください。
大吟醸酒をもっと楽しもう
本記事では大吟醸酒の特徴や他の日本酒との違いについて紹介しました。
大吟醸酒の特徴は香りの良さと繊細な味わいです。お酒の温度を上げると香りは飛びやすくなるので、まずは冷酒で試しながら徐々に温度を上げて、味わいの変化を楽しんでください。
大吟醸酒とのペアリングにおすすめなお料理は、さっぱりとした味付けのお料理です。湯豆腐や白身魚を使用したお料理なら、両方の良さを壊すことなく美味しくいただけます。もの足りなさを感じるなら、チーズを使用したお料理やおつまみがおすすめです。
ぜひ、この記事を参考にして好みやシーンにあった大吟醸酒を選んでみてください。
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