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日本酒ガール
日本酒のラベルに酒米の種類が書いてあるけど、「酒米」って普通のお米と違うの~?
みなさん、日本酒を飲んでいると、上の”日本酒ガール”のように、酒米について気になったりしませんか?
酒米を理解すれば、酒米の種類によって変わる日本酒の味わいを、より楽しめるようになりますよ!
今回は、酒米と普通のお米の違いや、酒米の種類、酒米の全てをご紹介します!
美味しい日本酒編集部
酒米でおにぎりを作ってみたら意外に美味しかった。「美味しい日本酒」編集部です。
今回は、酒米特集!さっそくいきましょう!
Contents
酒米と普通のお米と何が違うの??
まず酒米について一言で説明すると、
日本酒を造る専用のお米
もっと詳しく説明すると、
ワインがブドウを原料にしたお酒であるように、日本酒は”お米のお酒”。
多くの方が「お米の種類」と聞いて思い浮かべるのは、「コシヒカリ」や「ササニシキ」などの普段食べるお米の種類ではないでしょうか?
しかし日本酒の場合は、このような一般的な食用米は使用せずに、酒米(酒造好適米)と呼ばれる、日本酒専用のお米を使います。
酒米と普通のお米の違いとしては、以下の3つが主に挙げられます。
違い1 大きさ
まず1つ目の違いとして、粒の大きさの違いがあります。酒米は25g~30gなのに対して、食用米は25gほど。お米の外側に含まれているタンパク質や脂質は、ご飯として食べる際は、旨みや栄養の役割を果たしますが、日本酒においては雑味の原因となってしまいます。
そこで、精米というお米の外側を削る作業を行います。その際にお米の粒が大きいと割れにくく、砕けたりしにくいというメリットがあるのです。
米粒が大きいと、精米する際に割れにくく、酒造りに向いている。
違い2 成分
2つ目の違いとしては、酒米は食用米と比べて、たんぱく質や脂質の含有量が低いということが挙げられます。先ほども言いましたように、酒造りにおいて、たんぱく質や脂質は雑味の原因となってしまうので、このことからも酒米は酒造りに向いています。
酒米は低たんぱくで低脂質だから、酒造りに向いている。
違い3 心白がある
3つ目の違いとして、酒米中心には、白色不透明な心白という部分が存在します。でんぷんの組織で柔らかくたんぱく質の含有量も少ないです。この心白があるおかげで、お酒に旨みが乗り、味わいに厚みや幅が出やすいといった特徴があります。
心白は酒造りにとって重要な部分。
日本酒を飲むなら知っておきたい!酒米の5大スター
ここからは、生産量が多く、日本酒のラベルでも多く見かける酒米の5大スターをご紹介していきます。この5つを知っていれば、十分な日本酒知識人!
山田錦(やまだにしき)
山田錦:酒米の王様
主な生産地:兵庫県
生産量、実力、知名度とも文句なしのNo1。
たんぱく質含有量が少なく、高精米が可能なため、蔵元にとっては酒造りしやすい品種であり、数多くの銘柄に使用されています。
しっかりとしたボディを持ちながら香りを出しやすく、吟醸向けの酒米。
また、全国にある山田錦の中でも、兵庫県三木市や加藤市にある特A地区産が、山田錦の最高峰とされています。
山田錦についてもっと知りたい方は下記記事へ!
【山田錦】今さら聞けない酒米の話|山田錦で造った日本酒の銘柄5選も!
雄町(おまち)
雄町:個性派俳優
主な生産地:岡山県
品種改良されることなく、100年以上途切れずに栽培されている唯一の品種。
山田錦や五百万石のルーツとしても知られている。
栽培が難しく、生産量が減少していき絶滅の危機を迎えていましたが、近年になって復活し、オマチストという雄町好きのファンまで存在しています。
もっと詳しくは下記記事へ!
【雄町】今さら聞けない酒米の話|雄町で造った日本酒の銘柄6選も!
五百万石(ごひゃくまんごく)
五百万石:仙人のような落ち着き
主な生産地:新潟県
山田錦に次ぐ酒米のNo2として、北陸を中心に栽培されています。
酒米(酒造好適米)として指定されている品種は、現在100種類ほど存在しますが、山田錦と五百万石を合わせると全体の60%ほどになります。
五百万石でできたお酒は、シャープで落ち着いた味わいになり、新潟を代表する淡麗辛口の日本酒にも多く使用されています。
もっと詳しくは下記記事へ!
【五百万石】今さら聞けない酒米の話|五百万石で造った日本酒の銘柄6選も!
美山錦(みやまにしき)
美山錦:ピチピチの女子大生
主な生産地:長野県
長野県を代表する酒米で、突然変異によって誕生した新しい酒米。五百万石に近い味わいで、繊細さがあり、すっきりとした味わいになります。
寒冷地での栽培が可能なため、長野県のほか東北地方でも幅広く栽培されることでも有名です。
【美山錦】今さら聞けない酒米の話|美山錦で造った日本酒の銘柄5選も!
八反錦(はったんにしき)
八反錦:あの町のマダム
主な生産地:広島県
広島県で誕生した酒米。大粒で心白が大きいのが特徴で、上質で香りの高い酒質になります。
硬いお米なので、雑味が出にくく、爽快なキレが特徴的です。
以上の5つの酒米は、日本酒好きなら1つくらいは聞いたことがあるかもしれませんね。
日本酒の味わいには、製造におけるさまざまな工程が影響を与えますが、味の骨格は原材料であるお米の品種によります。
お酒を飲む際にどんな品種が使われているのかチェックしてみるのも面白いですよ!
【八反錦】今さら聞けない酒米の話|八反錦で造った日本酒の銘柄5選も!
あなたの地元の酒米はどんな名前?全国の酒米一覧
酒米には出生地があり、地域ごとに個性があります。
数多くの酒米が、日本酒の味わいをより多様にし、魅力的なお酒にしています。
青色:ニューカマー酒米
1990年以降に生まれた品種
オレンジ:ベテラン酒米
五大品種まではいかないが、知名度、実力共にレベルの高い品種
茶色:カムバック酒米
栽培、醸造の難しさから一度は生産が途絶えたが、幻の米として復活を遂げた酒米
赤:食用米
酒造り意外にも、食用としても使われる
北海道・東北の酒米
- 北海道の酒米
彗星
吟風 - 青森の酒米
華思い
華吹雪 - 岩手の酒米
吟ぎんが - 秋田の酒米
秋田酒こまち
トヨニシキ - 山形の酒米
出羽の里
出羽燦々
亀の尾 - 宮城の酒米
蔵の華
ササニシキ - 福島の酒米
夢の香
関東・東海・中部の酒米
- 茨城の酒米
ひたち錦 - 栃木の酒米
とちぎ酒14 - 群馬の酒米
舞風 - 埼玉の酒米
さけ武蔵 - 千葉の酒米
総の舞 - 静岡の酒米
誉富士 - 岐阜の酒米
ひだほまれ - 愛知の酒米
夢山水
若水
日本晴 - 滋賀の酒米
玉栄 - 新潟の酒米
越淡麗
菊水
コシヒカリ - 福井の酒米
越の雫 - 石川の酒米
石川門 - 富山の酒米
富の香
雄山錦 - 長野の酒米
金紋錦
ひとごごち
近畿・中国・四国・九州の酒米
- 三重の酒米
神の穂 - 京都の酒米
祝 - 奈良の酒米
露葉風
アキツホ - 兵庫の酒米
白鶴錦
兵庫夢錦
愛山
山田穂 - 広島の酒米
千本錦 - 鳥取の酒米
鳥姫
強力 - 島根の酒米
佐香錦 - 山口の酒米
西都の雫
穀良都 - 香川の酒米
さぬきよいまい
オオセト - 愛媛の酒米
しずく媛
松山三井 - 高知の酒米
吟の夢
風鳴子 - 福岡の酒米
夢一献
吟のさと - 佐賀の酒米
さがの華 - 宮崎の酒米
はなかぐら - 熊本の酒米
神力
いかかだったでしょうか?
日本酒を飲み慣れてきたら、酒米による味わいの違いも楽しんでみてはいかかでしょうか。
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