お肉料理に合う日本酒とは?牛・豚・鶏肉と相性の良い日本酒銘柄10選

お肉料理×日本酒相性の良い日本酒銘柄10選

お肉料理に合う日本酒とは?牛・豚・鶏肉と相性の良い日本酒銘柄10選

 

美味しいものを食べる際、それぞれの料理に合ったお酒があるとより一層食事が楽しくなるでしょう。
例えば、一般的にお肉料理を食べるときには赤ワインが適していると言われます。

しかし「お肉」と言っても、牛肉、豚肉、鶏肉などの様々な種類があり、それぞれに合ったお酒を選ぶことは簡単ではありません。この記事では日本酒専門メディアの知識を活かし、お肉の種類に合わせた日本酒の選び方を紹介します。

日本酒は肉料理の味付けや脂ののりで選ぶ

「肉料理と言えば赤ワイン」と言われるのは、赤ワインの渋みが肉の油っぽさと相性がよく、すっきりとした味わいにまとめてくれるためです。
同じように、お肉に合う日本酒を選ぶためには「肉の味の濃さ」「油っぽさ」を基準にするのがポイントです。

濃い味付けや脂のりが良い肉料理には「純米酒」

味付けの濃い肉料理や、油の多い部位に相性のいい日本酒は「純米酒」です。

純米酒とは、醸造過程において米、米麴、酵母、水のみを原材料として作られた日本酒を指します。純米酒は、奥深い香りとコクのある味わいとまろやかなうま味が特徴です。また、純米酒には華やかな香りはない代わりに味に奥深さがあります。そのため、すき焼きや焼き鳥などの料理と一緒に飲むと濃い味に調和してまとまりが良いでしょう。

肉の脂身には後味さっぱりな「吟醸酒」

脂身の多い肉が苦手な人には、「吟醸酒」との組み合わせがおすすめです。

吟醸酒とは、純米酒や本醸造酒の中でお米を60%以下に精米して使用したお酒を指します。吟醸酒は低温でじっくりを発酵させて作られ、飲み口がすっきりしてなめらかなのど越しが特徴です。お肉の脂身と一緒に吟醸酒を飲むことで脂っぽさを中和することができます。吟醸酒は「果物のような香り」と比喩されることもあり、すっきりと食事を楽しみたい人におすすめの日本酒です。

お肉そのものを味わうなら「本醸造酒」

お肉そのものの味を重視する料理と一緒に飲むならば、おすすめは「本醸造酒」です。

本醸造酒とは、精米歩合70%以下の白米、米麹、醸造アルコール、水を原材料にした日本酒の中で、香味や色沢が良いものを指します。純米酒などには含まれない「醸造アルコール」が添加されており、味のバランスがよくクセの少ない飲みやすさが特徴です。米のうま味が濃厚な純米酒に比べると本醸造酒は淡麗でさらっとしています。そのため、しゃぶしゃぶや塩ベースの優しい味付けの肉料理にもマッチするでしょう。本醸造酒はシンプルな味付けでもお肉そのものの味を引き立ててくれるお酒です。

 

牛肉料理と合う日本酒5選

肉料理の中でも、牛肉、豚肉、鶏肉など肉の種類によって相性の良い日本酒は異なり、さらに牛肉料理の中にもすき焼きやハンバーグなど様々な料理があります。ここではそれぞれの牛肉の料理に合う日本酒の銘柄を、5つ紹介します。

 

牛肉料理 おすすめの日本酒銘柄
ステーキ Cowboy Yamahai
すき焼き 清酒 かぐや姫 純米酒
ハンバーグ 剣菱酒造 黒松剣
焼肉 金鼓 山廃本醸造
洋風肉料理 上喜元 ナパバレー 純米吟醸

 

ステーキに合う「Cowboy Yamahai」

味わい しっかりとした酸味
香り 華やかでフルーティーな香り
酒米 新潟県産米

ステーキに相性のいいおすすめの日本酒は、純米吟醸酒「Cowboy Yamahai」です。Cowboy Yamahai は強い酸味が特徴です。酸味が強いためステーキ肉の脂をすっきりと流してくれます。ラベルに描かれているのはアンガス牛で、肉料理との相性の良さにフォーカスして作られました。華やかでフルーティな味わいとまろやかなうま味があるため、ステーキ肉の脂身を包み込んでくれる日本酒です。

 

すき焼きには「清酒 かぐや姫 純米酒」

味わい 軽快でなめらかな口当たり
香り 甘くフルーティーな香り
酒米 米(国産)、米麹(国産米)

すき焼きのお供におすすめの日本酒は、「かぐや姫」です。かぐや姫は軽快でなめらかな口当たりが特徴の純米酒です。すき焼きは酒、みりん、しょうゆ、砂糖などを使った味の深い料理であり、純米酒と合わせることでまろやかなうま味が調和します。特にかぐや姫のように味の甘くフルーティな香りの純米酒は、濃いすき焼きの味付けをさわやかにまとめてくれるため相性がいいです。熱燗でも冷酒でも美味しくいただけるお酒で、女性からも人気があります。

 

ハンバーグに合う「剣菱酒造 黒松剣菱」

味わい うま味、酸味、辛味が強い
香り 濃厚な香り
酒米 山田錦

ハンバーグに合う日本酒は、「剣菱酒造 黒松剣菱」です。黒松剣菱は、米の豊かな味わいを引き出した濃厚な香りがあります。うま味、酸味、辛味は存在感が強く、お酒そのものの個性が前面に出ているため、ハンバーグのようなガッツリとした肉料理と一緒に飲んでも負けることがありません。また、キレのある味わいが肉料理を包み、まろやかにしてくれます。

 

焼肉にあわせたい「金鼓 山廃本醸造」

味わい 適度な酸味、まろやか
香り 香ばしい熟成感
酒米 五百万石(富山県産)、一般米(奈良県産)

焼肉におすすめの日本酒は、本醸造酒「金鼓」です。金鼓 本醸造は香ばしい熟成感と深い味わいが特徴で、適度な酸味があります。焼肉は肉自体の味をシンプルに楽しむ料理なので本醸造との相性がよく、肉の味が引き立つでしょう。焼肉のような味にバリエーションのある食事でも、本醸造酒の淡麗で落ち着いた風味と金鼓ならではの深みがすっきりとまとめてくれます。

 

洋風肉料理には「上喜元 ナパバレー 純米吟醸」

味わい さわやかな酸味
香り フルーティー
酒米 美山錦

洋風の肉料理におすすめなのが、純米吟醸「上喜元 ナパバレー」です。カリフォルニアのワイナリーを訪れて上喜元純米吟醸と合う白ワインを探し出し、ワイン樽で貯蔵されている日本酒です。米の甘味とワインのような酸味を兼ね備え、洋風肉料理にもマッチするフルーティさがあります。日本酒よりもワインのような見た目で、おしゃれな肉料理と一緒にいただくのに最適なお酒です。

豚肉料理と合う日本酒3選

ここまで牛肉料理に合う日本酒を紹介してきました。料理の性質ごとに最適な日本酒は異なり、一概に「肉料理」とくくることはできません。続いて、肉料理の中でも豚肉を使った料理との相性がいい日本酒を紹介します。

豚肉料理 おすすめの日本酒銘柄
豚の角煮 燦然 特別純米 雄町
豚の生姜焼き くどき上手
とんかつ 上撰 菊正宗

 

豚の角煮と相性抜群「燦然 特別純米 雄町」

味わい 米の味が強くまろやか
香り 独特の芳香
酒米 山田錦

豚の角煮と相性が良いのは、特別純米酒「燦然 雄町」です。燦然 雄町は、倉敷の地酒「燦然」の「雄町」という種類で、精米歩合65%の特別純米酒です。純米酒は米の味が強くまろやかさがあります。そのため角煮のように味の強い料理に適しているでしょう。燦然 雄町は幅のあるうま味が特徴なので、濃い味の料理と一緒に飲み続けても飽きることがありません。

豚の生姜焼きには「くどき上手」

味わい まろやか
香り フルーティー
酒米 山田錦、美山錦など

豚の生姜焼きのお供におすすめなのが、山形県の「くどき上手」です。くどき上手を醸造している蔵元「亀の井酒造」は吟醸酒の入門に適しています。そのため、くどき上手のラインナップのほとんどが初心者でも飲みやすいものです。フルーティーでまろやかな味わいは、キャッチーなネーミングにもぴったりなイメージです。豚の生姜焼きと一緒に飲むと、生姜のほどよい辛味とマッチして料理の味をより引き立ててくれます。

とんかつに合う「上撰 菊正宗」

味わい 雑味がなくキレがある
香り 奥行きのある深い香り
酒米 山田錦

とんかつに合うおすすめの日本酒は「上撰 菊正宗」です。上撰 菊正宗は雑味のない味わいとキレのあるのどごしが特徴です。とんかつのように油の多い揚げ物には上撰 菊正宗のしっかりとした押し味の相性が良く、すっきりとした風味を楽しめます。また、上撰 菊正宗はクセのない辛口日本酒です。そのため、とんかつを合わせることで豚肉そのものの味を活かし、調和の取れた味わいを実現します。

 

鶏肉料理と合う日本酒2選

鶏肉料理にも、相性の良い日本酒があります。特に鶏肉は部位によっては脂身が少なく、一般的に「肉料理」に合うと言われるお酒との相性がそこまでよくない料理もあります。料理ごとに相性のいい日本酒を選び、マリアージュを楽しみましょう。

鶏肉料理 おすすめの日本酒銘柄
焼き鳥 玉乃光 純米吟醸 94
唐揚げ 大関 唐揚げと楽しむ大吟醸

焼き鳥と相性抜群「玉乃光 純米吟醸 94」

味わい 米の濃厚な味わい
香り 豊かな酸味
酒米 山田錦(兵庫)

焼き鳥と相性のいい日本酒は「玉乃光 純米吟醸 94」です。玉乃光 94は、純米吟醸酒で米のうま味をしっかりと感じられる濃厚な味わいが特徴です。焼き鳥をご飯にのせて食べると美味しいのと同じように、米感の強い玉乃光 94の味わいが焼き鳥とマッチします。ラベル部分には「Japanese sake tha pairs well with yakitori.(焼き鳥とよく合う日本酒)」と記載されているほど、焼き鳥とのペアリングに自信のあるお酒です。

 

唐揚げのために作られた「大関 唐揚げと楽しむ大吟醸」

味わい すっきりキレがある
香り フルーティー
酒米 米(国産)

唐揚げとの組み合わせで最もおすすめなのが「大関 唐揚げと楽しむ大吟醸」です。「唐揚げと楽しむ大吟醸」は、その名の通り唐揚げとの相性を追求してつくられた日本酒です。口に含むとフルーティな香りが広がる大吟醸で、後味はキレがありすっきりしています。唐揚げにレモンが合うように、「唐揚げと楽しむ大吟醸」のさわやかさが鶏肉のジューシーさにベストマッチして、食事をより一層楽しめるでしょう。

肉×日本酒は温度を合わせよう

肉料理と一緒に日本酒を楽しむためには、それぞれの料理の性質に合った日本酒を選ぶことが大切です。さらに、日本酒の温度に注目することでさらに美味しく料理をいただけるでしょう。

基本的には、「料理の温度にお酒の温度を合わせる」ことがポイントです。具体的には、焼肉やすきやきのように温かい状態で提供される料理を食べる際には、お酒の温度もやや温かめにしておきます。反対に、ローストビーフなど冷たいお肉料理の場合は冷たい状態で日本酒を用意しましょう。日本酒は温度によって風味の変わる奥深いお酒です。そのため、日本酒を選ぶ際には温度にも注目すると食事をより楽しめます。

 

お肉と日本酒のマリアージュを楽しもう

「肉料理」は種類も豊富で幅が広いため、一概に「肉料理に合うお酒」を見つけることは難しいでしょう。そのため、細分化して料理ごとの特徴を理解することが大切です。特に牛肉、豚肉、鶏肉は、同じ「肉」であっても食感や味わいに違いがあります。また、料理の味付けによってもマッチする日本酒は異なります。日本酒とのマリアージュを最大限に楽しむためには、味の組み合わせだけでなく、お酒の温度にも注目してみてください。

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