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幻の酒といえば、「十四代」といわれるほど有名な日本酒です。
十四代が幻の酒と呼ばれる理由は、手に入りにくいというだけでなく、醸造元の酒蔵の公式サイトがないため、酒蔵や十四代についての情報が非常に少ないことも関係しています。
また醸造元の高木酒造は、昨今の日本酒ブームでも取材などに応じず、自ら商品に関する発信もしていません。
静かに酒造りに邁進している姿も、日本酒ファンには魅力的です。
本記事では、高木酒造が醸している十四代について詳しく解説しました。
最後まで読んでいただければ、十四代の基本情報はもちろん、おすすめの銘柄や購入方法まで理解できます。
Contents
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」とは
「十四代」は、販売数が少なく手に入れにくい幻の酒としても有名なお酒です。
現在では20種類以上の銘柄がありますが、酒蔵の公式サイトがないため、それぞれの味わいや特徴の情報が非常に少ないのも、幻の酒とされる理由の1つだとされています。
酒蔵は、山形県村山市の高木酒造株式会社で、創業から400年以上の歴史がある老舗の酒蔵です。
十四代は、もともと14代目の高木辰五郎氏が古酒に使っていた銘柄名でした。
その後、蔵元であり、杜氏を兼任する15代目の高木顕統氏が2年以上の研究と努力の末に生まれた酒に、先代への想いも込めて「十四代」の銘柄名を引き継いだといわれています。
飲み口は芳醇旨口。
販売が開始された平成6年当時は淡麗辛口が主流の時代でしたが、その確かな品質と味わいで、日本酒ファンに衝撃を与え一気に虜にしました。
また十四代の人気の理由には、販売先を確かな品質管理ができるお店に絞り、販売を続けていることにあります。
日本酒は品質管理が重要で、管理が悪いと味わいや風味が劣化してしまいます。
販売先を絞ることで、手に入りにくいというデメリットがある中でも、十四代はクオリティーの高さで人気が広まり、今では幻の酒の筆頭格になりました。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」の特徴
十四代の大きな特徴は、大きく分けると4つです。
- フルーティーな味わい
- こだわりの酒米
- 細やかな精米歩合の調整
- 全国新酒鑑評会での高評価
十四代は15代目の高木顕統氏のこだわりが詰まっています。
十四代の特徴を知れば、より十四代の美味しさの理由や魅力も理解でき、より楽しみながら飲めるでしょう。
それぞれの特徴について、詳しく解説していきます。
フルーティさを感じる味わい
十四代の特徴の1つには、フルーティーな香りと濃淳な旨みがあります。
近年の日本で好まれる日本酒の味わいは、スッキリとした味わいの「淡麗辛口」です。
そのため、日本酒らしくないお酒と評価されることも。淡麗辛口とは真逆な味わいの十四代ですが、品質の高さで「濃淳旨口」日本酒として地位を確立し、非常に多くのファンがいます。
十四代は、クセが少なく甘みがあるため、淡麗辛口の「ザ・日本酒」に苦手意識がある方にも飲みやすいお酒です。
非常にフルーティーな味わいなので、女性の方にも飲みやすく感じるでしょう。
酒米の育種をおこなっている
日本酒の味わいには、どの酒米を使うのかも非常に重要なポイントです。
酒米は育成される土壌や気候によって、味わいにも変化が出てくる繊細な原料。
山形の酒蔵でお酒を造るなら、地元のお米や水で醸せば、風味や味わいもマッチしやすくバランスが良くなります。
高木酒造でも、山形県で収穫された酒米を使用し日本酒を醸造してきました。
とくに先代の高木辰五郎氏は、酒米の品種開発から取り組み、山形のオリジナル酒米を開発するほどの注力でした。
以下の「酒未来」「龍の落とし子」「羽州誉」は、高木氏が開発した高木三部作と呼ばれる酒造好適米です。
酒米 | 特徴 | 代表銘柄 |
酒未来
(さけみらい) |
・心白が小さめで高度精米が可能
・リンゴや洋梨のような控えめな香りの酒 ・優しい甘味が出る |
・十四代 酒未来大吟醸 |
龍の落とし子
(たつのおとしご) |
・高木酒造のみで使用されている酒米
・香り高い吟醸香 ・奥行きのある味わいの酒質になる |
・十四代 龍の落とし子大極上生
・十四代 純米吟醸 龍の落とし子 |
羽州誉
(うしゅうほまれ) |
・耐寒性のある品種
・キレ感のある酒質になる |
・十四代 羽州誉 大吟醸 |
十四代目が開発した酒米は、十五代目が作る「十四代」の味わいやクオリティーの高さに活かされています。
特に、酒造好適米の「龍の落とし子」で醸した日本酒は高木酒造の十四代でしか味わえません。
気になる方はぜひ、お試しください。
銘柄ごとに精米歩合が異なる
日本酒の味わいには、酒米の精米歩合も非常に重要です。
精米歩合とは玄米の表面の部分を削り、残った部分の割合を指します。
酒米は表層部にビタミンやタンパク質が多く、中心部は「心白」と呼ばれデンプン質が多い部位。
精米歩合の数値を低くすれば、雑味の原因になるタンパク質を取り除け、スッキリした味わいの日本酒ができます。
しかし、一般的に雑味と表現されるタンパク質は、旨みの元になる部位です。
磨き過ぎれば、酒米の風味や旨みといった味わいに深みを出せません。
そのため、銘柄の目指す味わいに合わせて細やかな精米歩合の調整が必要です。
また、酒米は毎年、収穫時の出来栄えによって含有する水分量や味わいも変化します。
その変化に合わせて精米をする高い技術が必要です。
本記事で紹介している十四代シリーズの「純米吟醸 龍の落とし子」や「本丸 秘伝玉返し」「大吟醸 双虹」も使用する酒米の精米歩合を細かく調整されています。
銘柄 | 酒米 | 精米歩合 |
純米吟醸 龍の落とし子 | 龍の落とし子 | 40% |
本丸 秘伝玉返し | 山田錦・出羽燦々 | 55% |
大吟醸 双虹 | 山田錦 | 35% |
銘柄によって細かく精米歩合を調整することは、手間や時間がかかるため大量生産には不向きです。
それでも、高木酒造は十四代の増産よりも酒質にこだわった結果、数量が限られ、ますます幻の酒と呼ばれる理由に拍車をかけています。
「うまい酒を造りたい」という高木酒造の意気込みや覚悟を感じられる部分です。
全国新酒鑑評会で何度も金賞を受賞している
全国新酒鑑評会は、毎年5月に開催されている日本酒の鑑評会です。
非常に有名な審査会です。出品された新酒の中から特に優秀なお酒が「金賞」を受賞できます。
「十四代」は平成6年に販売開始されてから、その酒質の高さから徐々に人気が高まり、全国新酒鑑評会では何度も金賞を受賞している常連です。
十四代が今までに金賞を受賞したのは14回。
平成15、16、18、19、20年までの5回と、平成22年から平成30年までの9年間受賞し続けています。
感染症の影響で、鑑評会の結審が中止されていた時期もありましたが、再開されれば金賞に十四代が名を連ねるでしょう。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」の評価
十四代を実際に飲んだ方がどのような評価をしているのかを確認しました。
幻の酒というだけあり、お正月やお祝いの席などの特別な日に用意する方が多いようです。
評価や口コミを確認してもほとんどの方が満点を付けるほどの高評価のお酒。
「アルコールの刺激感が少なく飲みやすい」という口コミもありました。
「運良く購入できた」という書き込みもあり、特約店での抽選販売にチャレンジする方も多く、当選か否か購入までのプロセスも楽しんでいる方もいるようです。
十四代は様々なシリーズがありますが、その銘柄も老若男女、幅広い世代から愛されています。
日本酒好きなら1度は飲みたいと思うほどのお酒。見かけたらぜひ1度は試したい日本酒の1つです。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」はこんな人におすすめ
十四代シリーズは、日本酒独特のガツンとくる刺激感が少ない飲みやすいお酒。
口に含むとフルーティーで上品な甘さがあるため、女性や初心者の方にも飲みやすいです。
十四代は幻の酒としても有名なお酒なので、日本酒好きな方へのプレゼントやお祝いの席などへの持ち込みにも最適。
また酒米の「龍の落とし子」で醸した日本酒は十四代でしか手に入りません。
酒米の味わいを確認したい、珍しい日本酒を飲んでみたいという方にもおすすめです。
手に入りにくいお酒なので、見かけたらぜひ購入してお試しください。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」のおすすめ銘柄3選
十四代には様々なシリーズがあり、どの銘柄が良いのかもわかりにくいと感じる方も多いでしょう。
ここからは豊富にある十四代シリーズのなかから、特におすすめできる銘柄を3つに絞って紹介します。
味わいの特徴や価格など、気になる情報をわかりやすくコンパクトにまとめましたので参考にしてください。
十四代 純米吟醸 龍の落とし子
価格 | 定価(参考):9,680円(税込)
通販価格(参考):50,000円前後 |
使用米 | 龍の落とし子 |
使用酵母 | 不明 |
アルコール度 | 15度 |
日本酒度 | 不明 |
「 純米吟醸 龍の落とし子」は、酒蔵のオリジナル酒米の「龍の落とし子」を使った純米吟醸酒です。
いろいろな酒米で純米酒を楽しんでいるという方にもおすすめできる一本。
純米吟醸 龍の落とし子は、十四代シリーズの中でもキレがあり、シャープな味わいが特徴。
日本酒独特のクセが少ないので、アルコールが苦手な方にも飲みやすいお酒です。
繊細な味わいのお酒のため、懐石料理や割烹料理などとのペアリングがおすすめ。冷酒にしてお楽しみください。
十四代 本丸 秘伝玉返し
価格 | 定価(参考):2,200円(税込)
通販価格(参考):40,000円以上 |
使用米 | 山田錦・出羽燦々 |
使用酵母 | 小川酵母 |
アルコール度 | 15度 |
日本酒度 | 非公開 |
「本丸 秘伝玉返し」は、本醸造酒です。添加するアルコールに自社の純米粕取り焼酎を使用することから秘伝玉返しと名付けられました。
十四代が有名になるきっかけとなった銘柄です。
柔らかく優しい甘みがあり、穏やかなマスカットのような香りが楽しめます。
十四代を1度試してみたいという方におすすめの一本です。
本丸 秘伝玉返しは、十四代シリーズの中では一番リーズナブルなお酒。
ネット通販の場合だと4万円前後のプレミア価格になりますが、それでも購入者がいるのはそれだけの価値があるからでしょう。
十四代 大吟醸 双虹
価格 | 定価(参考):12,540円(税込)前後
通販価格(参考):150,000円(税込)前後 |
使用米 | 山田錦 |
使用酵母 | 不明 |
アルコール度 | 16度 |
日本酒度 | +4 |
「十四代 大吟醸 双虹」は、毎年11月にだけ限定販売されている大吟醸酒。
十四代シリーズの中でも高級ランクに位置するお酒です。
十四代シリーズの中でも非常にフルーティーな香りと、まろやかで爽やかにキレていく味わいが特徴で、非常に飲みやすい日本酒。
後味もスッキリしており、次の一口が欲しくなる味わいはやみつきになります。
こちらもネットではプレミア価格となっていますが、至高の一本になることは間違いありません。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」の購入方法
十四代を購入するためには、普通の日本酒とは違うところがあるので、購入前にぜひチェックしてください。
十四代は蔵元での販売はないため、特約店かAmazonや楽天といった大手通販サイトでの購入になります。
十四代は幻の酒といわれるように、入手が難しく、大手ネット通販では驚愕するほどのプレミア価格がついています。
それでも購入者がいるのは、高いお金を払ってでも飲みたいと思う方がいるからでしょう。
定価で購入できるのは、高木酒造と提携している特約店のみです。しかし、特約店の場合は抽選販売が多いのがネック。
さらに、抽選で当たっても、店頭に並ぶ他の酒の同時購入が条件となることもよくあります。
そのため、定価での店頭販売の場合でも、十四代を手に入れるために支払うお金は、大手通販サイトの場合と変わらないのが現状です。
また特約店購入の場合でも、販売時期やどんな銘柄が入るのかも不明な場合が多くあるといわれています。
欲しい銘柄の十四代を確実に購入したいなら、ネットでの購入の方が確実です。ぜひ検討してみてください。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」の美味しい飲み方
ここからは、手に入れた十四代を美味しくいただくためのポイントについて解説します。
日本酒を美味しく飲みたいなら、温度チェックが重要です。
お酒の温度が5℃変化すれば、風味や味わいが大きく変化します。
十四代は非常にフルーティーで優しい甘味や旨みがあるのが特徴です。
冷酒にすれば、香りを飛ばさず、繊細な味わいを楽しみやすくなります。
本記事で紹介している「十四代 双虹」や「純米吟醸 龍の落とし子」は吟醸系なので、香りをより引き立てる10℃〜15℃くらいがおすすめです。
冷蔵庫でしっかり冷やしてから室温に10分程度置いておくと、良い温度になります。
「十四代 本丸 秘伝玉返し」は、本醸造酒なので5℃以下〜10℃前後が適温です。スッキリとしてより飲みやすくなります。
また、冷やした後に徐々に温度を上げて、味わいの変化を楽しむ飲み方も粋です。
温度が上がるにつれて、変化する味わいもぜひお楽しみください。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」に関するよくある質問【Q&A】
十四代は公式サイトがないこともあり、ネット上での情報が少なく、疑問を解決するには時間をかけてさまざまなサイトを確認する必要があり、時間も労力も必要です。
ここからは、十四代に関するよくある質問をまとめて紹介し、素早く十四代の情報を確認しやすくしました。
ここをチェックすれば、十四代がどのような日本酒なのか理解できます。時間がない方も、ぜひ読み進めてください。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」は何県のお酒ですか?
「十四代」は山形県にある高木酒造が醸造している日本酒です。
山形県は日本有数の米どころとして有名な土地で、良質な酒米が収穫でき、酒造りに活かされています。
また、山形は冬に大量の雪が積もるほどの寒さが特徴の地域です。
寒造りや長期低温熟成といった、昔ながらの日本酒の製造法にも適しており、上質な酒造りにもつながっています。
十四代は山形の雪解け水を仕込み水にしているため、口当たりが非常にまろやかです。
酒米も山形県で作られた米で醸しているため、山形の気候や土地で造られた日本酒の味わいを楽しめます。
山形へ旅行や出張に行って十四代を見つけたときは、ぜひ地元のお料理とペアリングしてお楽しみください。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」の名前の由来は何ですか?
「十四代」の名前の由来は、商標登録の申請で運良く許可が出たからといわれています。
通常の商標登録では、数字にまつわる商標に許可は出ません。
登録申請したときには「十四代」以外にも「十三代」「十五代」「十六代」も一緒に申請をしていましたが、その中で唯一「十四代」だけが(とよしろ)もしくは(としよ)という人名に勘違いされ、許可が出たのではないかといわれています。
商標登録ができた当初、十四代は高木酒造で醸された特別な古酒にだけ使用していた銘柄でした。
しかし、15代目の高木顕統氏が現在の十四代を開発し、先代への想いを込めて、現在の十四代の酒に銘柄名の「十四代」が引き継がれました。
日本酒「十四代(じゅうよんだい)」は何酒ですか?
十四代シリーズには20種類以上の種類があり、純米大吟醸酒、大吟醸酒、純米吟醸酒、吟醸酒、純米酒、本醸造酒があります。
醸造方法や、酒米や精米歩合の違い、中取り、おりがらみといった細かい違いのシリーズがあり、それぞれ銘柄の良さが引き出されています。
本記事で紹介した3商品もおすすめですが、十四代が手に入れられたらそれだけでも非常にラッキーな幻の酒です。ぜひ1種類でも多くの十四代シリーズをお楽しみください。
まとめ
本記事では「十四代」についての基本情報やおすすめ銘柄をご紹介しました。
十四代は山形県にある高木酒造が醸造している日本酒で、さまざまなシリーズが展開されています。
上質でフルーティーな濃淳旨口の味わいは多くの人に受け入れられ大ヒット。
もともと生産量が少ない上に、人気の上昇により非常に手に入りにくい幻の酒として非常に有名なお酒です。
希少価値や人気の高さから大手ネット通販ではプレミア価格になっていますが、確実に手に入れたいなら、ネット購入がおすすめ。特約店なら定価で購入しやすいですが、抽選になることが非常に多く、また他の酒の同時購入が条件という場合もあります。
十四代は、誰が飲んでも「美味しい」と口を揃えるお酒です。ぜひ特別な記念日や贈り物にご検討ください。
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