日本酒「獺祭」15種類を徹底比較|味や価格、精米歩合などを解説

日本酒「獺祭」15種類を徹底比較

「獺祭」という名を聞いてピンと来る方も多いでしょう。

「獺祭」は日本が誇る銘酒であり、その種類は多岐にわたります。しかし獺祭はその種類の多さゆえに「自分に合った獺祭はどれなのか?」と迷ってしまう方も多いでしょう。

この記事では「獺祭」の15種類を徹底比較。味、価格、精米歩合など、各種類の特徴を詳しく解説します。この記事を読むことで、あなたにぴったりの「獺祭」を見つける手助けとなることでしょう。

日本酒「獺祭」は大きく3種類

引用元:旭酒造株式会社

獺祭は大きく3つのシリーズに分かれています。それぞれのシリーズには、独自の特徴と個性があります。以下では、獺祭の3つのシリーズについて詳しく紹介します。

磨きシリーズ(メイン)

「磨きシリーズ」は獺祭の基本となる種類で、精米歩合45%、39%、23%の3種類があります。精米歩合とは米をどれだけ磨いたかを示す数値で、数値が小さいほどより多く磨かれ、高品質な日本酒とされます。獺祭では、これをさらに超える精米歩合23%のプレミアムな獺祭も存在します。

獺祭の特徴的な製法として、圧力をかけずに日本酒を搾る「遠心分離」という手法があります。この手法によって嫌な部分を感じずにもろみ本来の香りを楽しめます。

特に「磨き二割三分」は華やかな上立ち香と口に含んだときのきれいな蜂蜜のような甘み、飲み込んだ後口はきれいに切れていきながらも長く続く余韻が特徴です。

新生シリーズ

新生シリーズでは獺祭の製造過程で生成されるエクソソームという伝達物質に着目した種類です。エクソソームは細胞内に含まれる様々な情報を伝達するメッセージ物質で、獺祭の醗酵過程で生まれます。精米歩合は23%と45%の2種類が展開されています。

この「獺祭エクソソーム」は日本古来のお酒の作り方を採用しているとされていますが、具体的な製造方法などは非公開です。

一部の研究によると「獺祭エクソソーム」には、免疫細胞に与えるとウイルスなどを攻撃する分解酵素の生産を7倍にするという効果が認められています。

しかし、その効果については、いまだ解明されていない部分が多いです。そのため「獺祭エクソソーム」はその謎多き存在として、日本酒愛好家の間で注目を集めています。

新しい形シリーズ

「新しい形シリーズ」は、獺祭が様々な形を模索し、挑戦を続けている種類の一つです。

このシリーズでは等外米(山田錦を生産する過程で5~10%程度でる規格外の酒米)を使用した獺祭や、純米大吟醸の品格を持った低アルコールの獺祭など、従来の枠を超えた新しい試みが行われています。

新しい形シリーズは、今までになかった発想から生まれたものでありながら、獺祭らしい日本酒の魅力がしっかりと継承されていることが特徴です。

挑戦的な姿勢でいながら獺祭らしい品質を保ち続けることで、日本酒愛好家から高い評価を受けています。

日本酒「獺祭」【磨きシリーズ】の種類

日本酒「獺祭」は品質と伝統的な製造方法にこだわりながら、多様な味わいを提供することで知られています。

ここでは「獺祭」の【磨きシリーズ】の種類について徹底比較してみましょう。以下に各種類の特徴と味わいをご紹介します。

獺祭 磨き その先へ

価格(税込) 38,500円(720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 非公開
アルコール度 16度

「獺祭 磨き その先へ」は、獺祭の中でも最高級の酒とされています。

特徴は磨き二割三分を超える品質と、それを踏まえた上で「磨き二割三分」とは別のものとして造られている点にあります。

この銘柄は10年以上の構想期間と開発期間を要し、品質は一歩抜き出ています。

まずは「磨き二割三分」を飲んだ後に「磨き その先へ」を飲むことで、魅力がよりくっきりと味わえます。

獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分

価格(税込) 5,500円(720m)
原料米 山田錦
精米歩合 23%
アルコール度 16度

獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分は山田錦を23%まで磨き込み、造られた最高級の純米大吟醸酒です。

特に注目すべきはその華やかな香り、口に含んだ時の蜂蜜のような甘み、そして飲み込んだ後に長く残る余韻です。

これらが絶妙に調和し、深い味わいを生み出しています。

獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 遠心分離

価格(税込) 16,500円(720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 23%
アルコール度 16度

「獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 遠心分離」は、酒米を全体の23%まで磨き上げた最高品質の純米大吟醸酒です。

旭酒造が商業ベースで初めて導入した遠心分離機を使用して製造しており、洗練された華やかさと繊細な味わいを実現しています。

透明感がありながらも味わいの幅も持つこのお酒は、技術的な挑戦と完璧主義への追求が結集した象徴的な一本といえるでしょう。

獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 遠心分離 

獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分

価格(税込) 2,640円(720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 39%
アルコール度 16度

獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分は山田錦を精米歩合39%まで磨いて製造された純米大吟醸酒です。豊かな香りと口に含んだときの蜂蜜のような甘さが特徴です。飲み込んだ後も長い余韻が感じられます。

獺祭 純米大吟醸 磨き三割九分 

獺祭 早田 純米大吟醸 磨き二割三分

価格(税込) 12,100円(720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 23%
アルコール度 16度

「獺祭 早田 純米大吟醸 磨き二割三分」は、日本の精米歩合23%という超純米大吟醸酒です。豊かな風味と洗練された味わいが楽しめる一品です。

特許技術を用いて低温殺菌し、防腐剤を一切使用せずに長期保存が可能な造りとなっています。その製法は故早田保義教授と旭酒造の共同研究から生まれました。この逸品は、早田教授に捧げる形で命名されたもので、その業績への深い敬意を込めています。

獺祭 早田 純米大吟醸 磨き二割三分

獺祭 純米大吟醸45

価格(税込) 1,815円(720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 45%
アルコール度 16度

獺祭 純米大吟醸45は、山田錦を45%まで磨き上げた逸品です。

「美味しくなければ意味がない」という獺祭の理念を体現した一本で、米由来の繊細な甘さと華やかな香りが特徴的です。

価格は、1800ml:3,630円、720ml:1,815円、300ml:762円、そして180ml:487円となっています。実用的なサイズから贈り物にも適した大容量まで揃っており、様々なシーンで楽しむことが可能です。

獺祭 純米大吟醸45

日本酒「獺祭」【新生シリーズ】の種類

ここでは「獺祭」の【新生シリーズ】に焦点を当て、その種類や特徴について解説します。

新生獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分

価格(税込) 7,370円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 23%
アルコール度 16度

新生獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分は旭酒造が2020年から販売している高級日本酒です。

特徴は「獺祭エクソソーム」という発酵過程で生まれる有益な物質に注目し、それを活用した製法であるという点です。

この銘柄は旭酒造が「人を元気にするお酒」というコンセプトに基づいて作られており、その想いを表現したデザインと、獺祭ならではの味わいを楽しむことができます。

またパッケージデザインは故・山本寛斎氏とのコラボレーションによるもので、その想いを受け継ぐ意味合いが込められています。味わい深く、人々を元気づける力を持つとされており、評価されています。

新生獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 / 新生獺祭純米大吟醸の価格比較

新生獺祭 純米大吟醸45

価格(税込) 2,420円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 45%
アルコール度 16度

新生獺祭 純米大吟醸45は軽やかな香りと心地よい甘みが特徴で、お酒本来の美味しさを楽しむことができる日本酒です。

製造過程で「獺祭エクソソーム」という有益な物質が発生し、お酒の味わいを深くしています。山田錦を使用し、精米歩合45%で仕込まれます。発酵過程における先進技術と伝統的な手法が融合した一品となっています。

新生獺祭 純米大吟醸45

獺祭の醗酵技術から生まれた 新生甘酒

価格(税込) 1,350円(825g)
原料米 国産米
精米歩合 不明
アルコール度 ノンアルコール

旭酒造は次世代に向けた独自の革新的なアプローチを試みており、「新生甘酒」もその新たなラインナップの一つです。

新生甘酒はノンアルコールであり、原材料には米こうじ(国産米)、米、清酒濃縮物が使用されています。この商品は獺祭の発酵技術を活かした新しい形の甘酒であり、その特徴的な味わいを楽しむことができます。

独自性がありつつも、すべてが旭酒造の伝統と技術の高さを反映しており、高品質さを保証しています。

獺祭の醗酵技術から生まれた 新生甘酒 

獺祭の発酵技術から生まれた 新生炭酸水

価格(税込) 378円(250ml)
原料米 山田錦
精米歩合 米不使用
アルコール度 0度

「新生シリーズ」では発酵技術を活用した新商品を展開しており、「新生炭酸水」は酒造りの過程で生み出される「獺祭エクソソーム」を含んだ炭酸水です。

獺祭の綺麗な香りと優しい炭酸が特徴であり、一般的な強炭酸水とは異なる味わいを楽しめます。さらに獺祭エクソソーム以外の有益な物質も含まれており、お酒の発酵過程で生まれる様々な成分を楽しめます。

季節ごとの限定品や、様々な形状・サイズのボトルでも提供しており、幅広い顧客層へ向けたラインナップが揃っています。

獺祭の発酵技術から生まれた 新生炭酸水

日本酒「獺祭」【新しい形シリーズ】の種類

「獺祭」は様々な種類がありますが、その中でも特に人気のある種類について紹介します。

獺祭 未来へ 農家と共に

価格(税込) 16,500円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 8%
アルコール度 16度

「獺祭 未来へ 農家と共に」は旭酒造が開発した特別な日本酒です。

通常、品質が一定水準に達しない5-10%の等外米は低価格で処分されますが、同社では「獺祭 未来へ 農家と共に」で活用しています。

手間を惜しまず精米歩合8%まで磨き上げた新たな味わいの日本酒を完成させました。山田錦の可能性を追求し、農家と共に未来を見据える取り組みの象徴と言える逸品です。

獺祭 未来へ 農家と共に 

純米大吟醸 磨き二割三分 獺祭美酔

価格(税込) 7,920円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 23%
アルコール度 11度

「純米大吟醸 磨き二割三分 獺祭美酔」は旭酒造が誇る一品で、日本酒の中でも特に繊細な技術と精密な温度管理で作られます。使用される米は山田錦で精米歩合は23%です。

低アルコール度数を求めつつも、香りや味わいを損ねないよう20年以上にわたり改良を重ねてきました。

結果として生まれた「美酔」のアルコール度数は12度以下に抑えられており独特の香りと純米大吟醸らしい風格を保つことに成功しています。また、絞った後に加水すること無く、そのまま瓶詰めされることが特徴。「美酔」は化粧箱入りで贈答用や自宅用としても適しています。

純米大吟醸 磨き二割三分 獺祭美酔 

純米大吟醸 獺祭 花匂ふ

価格(税込) 5,940円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 30%
アルコール度 12度

「純米大吟醸 獺祭 花匂ふ」は上品な花束のような華やかさと豊かな甘みが特徴です。

アルコール度数12%と低めに設定されており、比較的飲みやすい一方で深みも感じられます。精米歩合は30%であり、原料となる米をたっぷりと磨き込んでいます。獺祭ストア銀座店にて数量限定で販売されているため、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

純米大吟醸 獺祭 花匂ふ

交響曲 獺祭 ~磨~

価格(税込) 17,600円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 21%
アルコール度 不明

「交響曲 獺祭 磨」は日本の高級日本酒「獺祭」の特別なラインナップであり、音楽と醸造文化の結合を表現しています。

「交響曲 獺祭 磨」は世界的に評価された和田薫氏が作曲し、飯森範親氏が指揮した交響曲を発酵中の獺祭のタンクに長期間聴かせることで造られました。

このプロジェクトは音楽が人間社会の歴史と未来を作り出す力を信じる造り手の深い思いが込められており、芸術的な感動を与える美味しさを追求しています。

交響曲 獺祭 ~磨~ 

CRAFT獺祭

価格(税込) 2,640円 (720ml)
原料米 山田錦
精米歩合 39%
アルコール度 不明

「CRAFT獺祭」は獺祭の新たな挑戦として2020年に始まったプロジェクトです。

平均29歳という若い蔵人達が純米大吟醸の製造を通じて積み上げた日本一の経験値と知識、技術を活かして自らの手で造りだすお酒です。

「CRAFT獺祭」は新しい「獺祭らしさ」を追求する意欲的な試みであり、「手作り」ではなく「技術や技巧」から生まれる「クラフト」という言葉が象徴しています。

CRAFT獺祭 

日本酒「獺祭」はどの種類が人気?

獺祭の中でも特に人気が高いのは「磨きシリーズ」です。

このシリーズは精米歩合45%、39%、23%の3種類があり、それぞれ異なる特徴と味わいが楽しめます。

精米歩合45%の獺祭は、フレッシュでフルーティーな味わいが特徴で、口当たりも柔らかく、初めて日本酒を飲む人でも楽しむことができます。一方、精米歩合39%の獺祭は上品な甘さと香りのバランスが良く、飲んだあとに口の中でうまみが広がり、余韻を感じられます。

そして精米歩合23%の獺祭は雑味が少なく口当たりが繊細で、獺祭の余韻が口の中で残り続けます。獺祭の中でも最も高品質な日本酒とされており、特別な日や贈り物にも選ばれることが多いです。

「磨きシリーズ」は料理や飲むタイミングに合わせて選ぶことをおすすめします。

フレッシュな45%は軽い料理や前菜との相性が良く、39%は主菜と一緒に、そして23%はデザートと一緒に楽しむと良いでしょう。

これらの違いを楽しむために飲み比べセットでテイスティングすることをおすすめします。それぞれの獺祭の特徴が味わえ、自分の好みに合った一本を見つかるでしょう。

日本酒「獺祭」の購入方法

獺祭は、直営店やネット通販などで購入可能です。

直営の「獺祭Store WEB店」では、蔵元から直送で日本全国へ発送しています。また会員登録を行うと、新商品の販売情報などをいち早く入手できます。

一方、大手通販サイト「楽天市場」でも獺祭の正規販売店から購入することが可能です。楽天市場から購入すればポイント取得が可能で、お得に購入できます。

ただし季節品や新しい形シリーズなど、流通が不規則なシリーズは期間限定販売となることが多いです。これらの商品は人気が高く売り切れるケースが多いため、購入を検討している方はなるべく早く手に入れることをおすすめします。

日本酒「獺祭」に関するよくある質問【Q&A】

以下に日本酒「獺祭」に関するよくある質問をまとめました。

日本酒「獺祭」の一番小さいサイズはどれですか?

日本酒「獺祭」は、商品によってサイズ展開が異なりますが、基本的には1800mL・720mL・300mL・180mLのラインナップが展開されています。180mLのサイズは、磨き二割三分・磨き三割九分・磨き45・スパークリング45の4種類があります。

180mLのサイズは、初めて日本酒「獺祭」を飲む方や、飲み比べをしたい方におすすめです。磨きの異なる3種類の純米大吟醸酒や、辛口の発泡酒を楽しむことができます。

また、180mLのサイズには飲み比べセットもあります。こちらは、磨き二割三分・磨き三割九分・磨き45の3種類がセットになっています。

日本酒「獺祭」で使用している米の品種は何ですか?

日本酒「獺祭」では山田錦という品種の米を使用しています。

山田錦は、「酒米の王様」とも評されている日本酒の原料米として非常に優れた品質で知られています。

山田錦は普通の米より粒が大きく、約8割が澱粉質が豊富な部分である心白となっています。たんぱく質の含有量が少なく、雑味が少ない日本酒を作れるとされています。

この山田錦によって風味豊かな、獺祭独特の味と香りが生まれます。

日本酒「獺祭」はどのように保管すればいいですか?

日本酒「獺祭」の保存可能な期間は冷蔵庫に保管して1ヶ月以内です。直射日光や高温多湿の場所は避けるようにしてください。

また開栓後は日本酒の酸化がすすむため冷蔵庫で保存し、1週間以内に飲むことが推奨されています。

充分に冷やしてお召し上がりいただくと、より一層おいしさを楽しむことができます。

日本酒「獺祭」を種類別で飲み比べてみよう

日本酒「獺祭」の15種類を詳細に比較し、味、価格、精米歩合などの特徴を解説してきました。獺祭は大きく磨きシリーズ、新生シリーズ、新しい形シリーズの3つのシリーズに分かれており、各シリーズはそれぞれ独自の特徴と個性があります。

そして各シリーズ内の種類ごとに、価格や原料米、精米歩合、アルコール度などの詳細な情報をお伝えしました。この記事を参考に自分にぴったりの「獺祭」を見つける手助けとしてください。

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