海外でも人気の日本酒銘柄を紹介!|海外の醸造所も解説

海外でも人気の日本酒銘柄を紹介!海外の醸造所も解説

海外でも人気の日本酒銘柄を紹介!|海外で評価される日本酒の特徴や海外の醸造所も解説

日本を代表するお酒「日本酒」。海外では「SAKE」の愛称で呼ばれており、年々人気が高まっています。世界で「和食」が注目されたのをきっかけに、日本酒も注目を浴びるようになりました。また、国によって違う食文化に合わせて醸造されている日本酒にも注目が集まっています。

  • 「日本酒は海外でどんな評価を得ているんだろう?」
  • 「海外でも人気の日本酒を知りたい」
  • 「海外で作られている日本酒があるのか知りたい」

今回は、日本酒が海外でどれだけ人気なのか、どのような銘柄が人気なのかをご紹介します。海外での日本酒事情が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

日本酒は海外でも人気ってほんと?

海外で日本酒の人気は年々高まっています。

アメリカをはじめ、ヨーロッパ、アジアなど世界中でブームを巻き起こしている日本酒の輸出量は、年々増え続けています。2021年の日本酒の輸出量は、前年比の+66.4%。12年連続で、過去最高を更新し続けています。飲むだけにとどまらず、実際に現地で日本酒を製造している醸造所もあるほどです。また、世界各地で、日本酒に関するイベントも開催されています。そういった海外での日本酒の需要の高まりに伴い、現地に醸造所を設立する日本の企業も増加しています。国によって違う食文化に合わせ味を工夫するなど、日本酒は世界で親しまれるお酒になっています。

なぜ日本酒が海外でも評価されているのか

2013年12月「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。

和食といえば、日本の伝統的な食文化です。一汁三菜を基本とする理想的な栄養バランスで、その健康的な食生活に世界は大注目。和食が脚光を浴びたことにより、海外でも日本酒は食事と一緒に楽しめるお酒だと徐々に認識されるようになったのです。和食ブームが到来する前の海外では、和食店などの限定的な場所でしか日本酒を楽しめませんでした。しかし、世界中で和食ブームが到来し、飲みやすくアルコール度数もさほど高くない日本酒は、瞬く間に注目され人気が高まったのです。

海外で評価されている日本酒の特徴

海外でも高く評価されている日本酒ですが、地域によって人気の銘柄はさまざま。日本とは違った視点で楽しまれていたり、各地域の食文化に合わせた銘柄が好まれていたりする傾向があります。各地域ごとに、どのような日本酒が人気なのかご紹介します。

まずは日本酒の輸出量が最も多く、肉食文化が根強いアメリカ。
アメリカでは、お肉料理を邪魔せずに口当たりがよく、すっきりとした味わいの日本酒が好まれています。日本からも、多くの醸造所がアメリカに進出しています。

次に日本酒は食中酒として飲まれることが多く、ワイン文化が根強いヨーロッパ。
ヨーロッパでは料理とペアリングしやすく、酸味の中にもうまみを感じる日本酒が好まれています。需要はまだ大きくないものの、ワイングラスで飲む日本酒に注目が集まっています。

次は輸出量2位の韓国。そして東南アジア。
日常的にお酒を飲む韓国や東南アジアでは、年齢を問わずに比較的リーズナブルな価格で楽しめる日本酒が人気です。日本のような、居酒屋スタイルのお店が多いことも背景にあるのかもしれません。

一方、中国・台湾では贈り物や接待で用いる高級な日本酒が人気です。関税などの関係で価格が高騰してしまう場合もありますが、人気の商品はすぐに売り切れてしまうほどの人気です。

海外で日本酒『SAKE』を作っている醸造所を紹介

海外で日本酒の人気が高まってきた昨今、実際に「SAKE」を作っている酒造が多く存在します。そのなかでも注目の醸造所をご紹介します。

アメリカ「Brooklyn Kura」

アメリカの大都会、ニューヨーク市に醸造所を構える「Brooklyn Kura」。

日本酒に魅せられたアメリカ人ふたりが、日本酒の美味しさと品質の高さをニューヨーク中に広めたいと、2018年に醸造所をオープンしました。軽快で華やかな純米吟醸をはじめ、豊富なラインナップの日本酒を醸造しています。

Brooklyn Kuraの特徴は、タップルーム(バー)が併設されているところ。地元の人々に馴染みのあるおつまみを提供しており、気軽に日本酒を楽しむことができます。新しく、面白いものを求めているニューヨークの人々の興味を刺激するような、さまざまな工夫が凝らされています。

また、お酒に対する情熱から2021年に日本の「八海山醸造株式会社」と長期的パートナーシップを提携しています。

 

アメリカ「旭酒造」

アメリカ・ニューヨーク州のハイドパーク市に建設中の「旭酒造」。

多くの日本人を魅了させてきた「獺祭」を醸造する、旭酒造の世界への挑戦です。ニューヨークでも最高品質の日本酒を造りたい、という思いから設備に妥協は一切ありません。

獺祭とは別のブランド名「Dassai Blue」として醸造予定の純米大吟醸は、日本の獺祭を超える存在になって欲しい、という期待を込めて名付けられました。

酒米は獺祭と同様、山田錦が使用されています。Dassai Blueでは、米国産と日本産の両方を使用する予定です。仕込み水は、ニューヨークの水。完成が待ち遠しいですね。

 

フランス「WAKAZE」

「日本酒を世界に」をビジョンに、伝統的なベースにとらわれずパリ近郊に醸造所を構える「WAKAZE」。拠点は2か所あり、日本では東京・三軒茶屋に酒造があります。

フランスの食文化や流行を取り入れながら、現地のこだわりの原材料を使用して醸造しています。また、米ぬかの廃棄を最小限に抑えられることから10%しかお米を磨かないのも特徴的。環境への配慮を欠かさない醸造のプロセスも、多くのフランス人に受け入れられている理由のひとつです。

2022年にはパリの中心地にレストランをオープン。発酵をテーマに、料理と日本酒のペアリング体験ができるレストランで、世界に日本酒文化を発信している新しい醸造所です。

 

カナダ「YK3」

2013年、3人の日本人がブリティッシュコロンビア州リッチモンドに設立した「YK3」。

酒造りの地としてリッチモンドを選んだ理由は、おいしい日本酒を造るカギとなる「水質」が良かったこと。しかし、設立当時カナダで日本酒はまだ浸透していませんでした。カナダの人々に日本酒の魅力を伝えるため、自身の足で地道な営業を続けたのです。

YK3は機械を使わず、伝統的な製法で純米酒を手作りすることにこだわっています。そのため、大量生産はできませんが、他では味わえない個性豊かなラインナップが豊富です。フレッシュな生酒を、酒造から顧客へ直接輸送できるのはカナダならではの特徴。今ではバンクーバーの人気レストランで提供されるほどの人気を博しています。

 

海外で人気の日本酒銘柄おすすめ8選

ここでは日本では定番の銘柄から、プレゼントとしても喜ばれる銘柄など、海外で人気の日本酒をご紹介します。

TAKANOME

種類 非公開
味わい パイナップルのような甘み
香り フルーティで華やか
産地 山口県
合うおつまみ 塩気が強いもの
おすすめの飲み方 冷酒

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日本国内でも幻の日本酒と呼ばれているTAKANOME
毎週水曜の21時〜限定で販売しており、開始3分で即完してしまうことから入手困難な日本酒として知られています。
海外ではカンヌ国際映画祭に提供され、高い評価を受けており海外での売上も伸ばしています。

味わいはパイナップルのような甘み、後味はオレンジの皮のような爽やか苦味を感じることができます。筆者も飲んだことがありますがまた飲みたいと思わせてくれるとても美味しい日本酒です。

「美味しい日本酒」限定で予約販売をしておりますので、海外でも評価を受けている日本酒をこの機会に是非味わってみてください。
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獺祭

種類 純米大吟醸
味わい 雑味が少なく甘い
香り フルーティで華やか
産地 山口県岩国市
合うおつまみ チーズ・生ハム・フルーツ
おすすめの飲み方 冷や~冷酒

日本で有名な「獺祭」は、世界からも注目を集めている日本酒です。

「酔うため、売るための酒ではなく、味わうための酒を求めて」を理念に、旭酒造株式会社が丹精込めて作っています。酒米として最高峰の「山田錦」を原料として使用しており、雑味が少なくお米の華やかな香りが広がります。ワインのようにすっきりとした味わいが、海外の人たちにも人気の理由。フルーティーな香りと甘みが特徴で飲みやすく、幅広い世代に人気を集めています。

 

八海山

種類 吟醸造り
味わい 淡麗辛口、すっきりした味わい
香り フルーティ
産地 新潟県南魚沼市
合うおつまみ 魚・天ぷら・チーズ
おすすめの飲み方 冷や~常温

酒造りにぴったりの、日本屈指の豪雪地帯で生まれる「八海山」。

仕込み水は、うまみを引き出すのに最適な極軟水、八海山の伏流水です。「どれを選んでもワンランク上の味わいが楽しめる」と、海外からも人気を集めています。淡麗辛口という言葉の通り、口当たりが非常に良くすっきりした味わいです。料理の邪魔をしないので、食中酒としても人気の高い日本酒。さわやかでフルーティな香りが特徴で飲みやすいので、日本酒初心者にもおすすめです。

 

久保田

種類 特別本醸造
味わい 淡麗辛口、深みとコク
香り フルーティで穏やか
産地 新潟県長岡市
合うおつまみ 刺身・寿司・すき焼き
おすすめの飲み方 冷や

新潟の米と水を最大限に生かした酒造りで、日本酒通の人たちからも高い支持を集める「久保田」。

酒造元の朝日酒造は、日本酒で味を大きく左右する酒米を地元の農家と研究を重ねながら作っています。仕込み水には、日本酒の発酵に適している硬度の低い軟水を使用。日本酒のなかでも淡麗辛口を代表する銘柄のひとつで、フルーティで穏やかな香りが特徴です。うまみがじんわりと口の中に広がり、後味はキレがあり、すっきりしています。料理の味を存分に引き立たせてくれるため、食中酒としてもおすすめです。

 

男山

種類 純米大吟醸
味わい 淡麗ながらも芳醇
香り 穏やかな含み香
産地 北海道旭川
合うおつまみ お寿司、お刺身
おすすめの飲み方 5度~15度

「男山 純米大吟醸」は、国内外のコンクールで数多くの受賞歴がある日本酒です。1977年のモンドセレクションでは、日本酒で世界初となる金賞を受賞しています。仕込み水は、日本百名山に数えられる「大雪山」の雪解け水。

また、醸造工程の大半は人の手によって造られています。機械をほとんど使わず、手間と情熱をかけて造られた男山は、まさに至高の味。後味の良さ・バランスの良さが高評価で、国内に留まらず海外からも多くの人気を集めています。

 

月桂冠

種類 純米酒
味わい 辛口
香り すっきり爽やか
産地 京都府京都市
合うおつまみ 寿司
おすすめの飲み方 冷や

日本では言わずと知れた「月桂冠」は、1989年にアメリカのカリフォルニア州に米国月桂冠を設立。

さまざまなラインナップが豊富な月桂冠ですが、そのなかでも純米酒が人気です。外国では当初馴染みのなかった日本酒も月桂冠の海外進出により、今となっては世界各国のレストランやスーパーマーケットなどにも幅広く普及しています。月桂冠の清酒工場がある、カリフォルニア州フォルサム市では地元の人に愛されるお酒です。

 

種類 純米酒
味わい なめらか・コクのある味わい
香り 爽やか
産地 福井県鯖江市
合うおつまみ パスタ・チーズ
おすすめの飲み方 冷酒~ぬる燗

海外では「Born」という愛称で呼ばれている「梵」。

酒造りで使うのは、米・米麴・水のみで、完全無添加が特徴です。創業から変わらない、伝統的な酒造りで世界各国の人々を魅了しています。世界的酒類品評会での受賞歴も多く、黄金色をした見た目の華やかさから、贈り物やおもてなしにも人気の高い銘柄。女性からの支持も多く集めています。透き通るような爽やかな香りが特徴で、なめらかな味わいが特徴の日本酒です。

醸し人九平次

種類 純米大吟醸
味わい 酸がありすっきりとした味わい
香り フルーティ
産地 愛知県名古屋市
合うおつまみ フレンチ・イタリアン・和食
おすすめの飲み方 冷や

愛知県の老舗が手がける「醸し人九平次」。

手作りに徹底的にこだわり、酸味・苦み・渋みをあえて残した日本酒です。上品でフルーティな、まるで白ワインを彷彿させる香りで、後味はエレガントですっきりしているのが特徴。さまざまな料理に合い、ヨーロッパでは高級レストランや和食店で提供されていることが多いです。ラインナップが幅広く、さまざまなシーンに合わせて楽しむことができます。

 

勝山 純米大吟醸

種類 純米大吟醸
味わい 甘み・酸味
香り 芳醇
産地 宮城県仙台市
合うおつまみ 洋食・デザート
おすすめの飲み方 冷や

江戸時代の元禄創業以来、歴史と伝統を受け継いできた、勝山「純米大吟醸」。

伝統的な製法で造られた純米大吟醸は、豊かな香りと力強い味わいを楽しめます。酒米には山田錦を使用し35%まで美しく削りだし、早瓶火入れ、氷温貯蔵を施すこだわり。老若男女問わず人気の銘柄で、ボトルのデザインも洋酒と見間違えるほど高級感があるので贈り物にも喜ばれます。さまざまな料理をより一層引き立たせ、ペアリングしやすくデザートにも最適。コンクールの受賞歴もあり、今世界が注目している酒蔵です。

 

「美味しい日本酒」で日本酒についてもっと詳しく知ろう

和食の人気と共に、海外でも人気に火が付いた日本酒。

それぞれの地域の食文化によって、人気の銘柄もさまざまです。料理に合わせてペアリングするのも、日本酒の楽しみ方のひとつでしょう。海外に行った際に、あえて日本酒を飲んでみるのも楽しいかもしれません。美味しい日本酒の銘柄を知り、素敵な日本酒ライフを送ってください。

 

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